2005 Fiscal Year Annual Research Report
テラヘルツ光イメージング用超伝導トンネル接合の高機能化
Project/Area Number |
15360168
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
諸橋 信一 山口大学, 工学部, 教授 (20304488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 宏 国立天文台, 天文機器開発実験センター, 助教授 (90192749)
野口 卓 国立天文台, 電波天文学研究系, 助教授 (90237826)
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Keywords | 超伝導トンネル接合 / テラヘルツ光 / マグネトロンスパツタ / 電子ビーム励起プラズマ / トンネルバリア |
Research Abstract |
高機能・高品質超伝導トンネル接合の作製 電磁波が超伝導トンネル接合に入射して,超伝導トンネル接合内に生成された準粒子が僅か1nmの厚さのトンネルバリアをトンネルすることが,超伝導トンネル接合の検出器としての動作原理である。高性能な検出器を実現するためには,リーク電流密度の低減と準粒子の生成・収集効率の向上が重要となる。これらの課題解決のために電子ビーム励起プラズマ支援4元マグネトロンスパッタ装置による接合作製及び接合加工を行なった。電子ビーム励起プラズマは、所定のガスが最も電離しやすいエネルギー分布の電子ビームを照射することにより、効率よく所定のガスのプラズマを形成することができる。電子ビーム励起プラズマ支援をしない通常のマグネトロンスパッタの時より,同一印加電圧値において,Nb及びAlともに堆積速度が増加する結果が得られた。電子ビーム照射により電子密度が増大して,効率よくプラズマが生成されたためと考えられる。電子ビーム照射により小さな印加電圧で同じ堆積速度を実現できること,つまりはより低温でスパッタできる可能性があることを,この実験は示唆している。電子ビーム照射で単独でプラズマを作り,Al薄膜のエッチングあるいはAl薄膜表面改質を実現できることが確認できた。更に,このプロセスを接合加工時のAlエッチング及びNbクリーニングプロセスに適用して作製したNb/Al-AlOx-Al/Nb接合の素子特性はリーク電流の小さな高品質な素子特性を示した。
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Research Products
(3 results)