2005 Fiscal Year Annual Research Report
有機・無機ナノハイブリッドガラスの新機能性と光電デバイス応用
Project/Area Number |
15360172
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
内藤 裕義 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (90172254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金光 義彦 京都大学, 化学研究所, 教授 (30185954)
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Keywords | 有機・無機ハイブリッド / ゾルーゲル法 / TOスイッチ / 熱光学係数 / ポリフルオレン / シリカナノ粒子 / 発光量子効率 / 三重項励起状態 |
Research Abstract |
本年度は有機・無機ナノハイブリッドガラス薄膜の作製およびその光電機能性の評価を行い、さらに各種デバイスへの応用を検討した。 昨年度までにゾルーゲル法で作製したポリジヘキシルシラン-ジルコニアハイブリッド薄膜およびアルキル基で表面を化学修飾したシリカナノ粒子を分散させたポリジヘキシルシランハイブリッド薄膜が従来の材料と比べ飛躍的に大きな熱光学係数を有することを示した。本年度は大きな光熱効果を利用しTOスイッチや偏向器などの光通信デバイスに応用可能であることを示した。 フェニル基で表面を化学修飾したシリカナノ粒子をポリフルオレンやその共重合体に分散させることにより、ドリフト移動度や発光量子効率が大幅に向上する現象を見出した。これにより感光体、有機薄膜トランジスタ、有機EL素子の特性を向上させることが可能となった。表面を化学修飾したシリカナノ粒子の添加効果を調べるに先立ち、ポリフルオレンやその共重合体の光物性や電子物性を明らかにした。 有機・無機ハイブリッド太陽電池においても有機半導体の励起子の拡散距離が短いため、太陽電池の変換勧率を大幅に向上させるのは難しい。これは、一重項励起子の寿命が短いためで、三重項励起状態を用いれば励起子拡散距離が大幅に向上することが期待できる。Ir錯体において三重項励起状態の拡散距離を評価してみたところ、一重項励起状態の100倍程度の拡散距離があった。このため、三重項励起状態を用いた太陽電池設計が重要であることを示した。
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Research Products
(7 results)