2003 Fiscal Year Annual Research Report
超音波マイクロ・ホログラフィ法による超音波中の微小気泡評価と機能性気泡の創生
Project/Area Number |
15360215
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山越 芳樹 群馬大学, 工学部, 教授 (10174640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 信之 群馬大学, 工学部, 助手 (60323333)
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Keywords | 超音波 / 音響放射圧 / Bjerknes力 / 気泡 / 自己組織化 / マイクロ ホログラフィ / マニピュレーション / ドラツグ デリバリ システム |
Research Abstract |
直径1μm程度の極微小気泡の将来期待される用途は、1)薬液を付加させた気泡を血流にのせて患部にまで運び、薬液を有効に作用させる将来のドラッグ・デリバリ・システムでの薬液搬送媒体としての応用、2)気泡膜にpH感受性物質や抗原抗体作用を持つ物質を付加したり、大きさや運動など気泡の諸特性を外部からコントロールして、遠隔的に生体機能をセンシングする機能性気泡(生体内を駆け巡るマイクロ・マシン)など多岐にわたる。本研究では、新しい気泡応用の超音波技術の開発を目ざして、1)超音波中での気泡ダイナミクスを評価する新しい計測手段の開発、2)この計測技術を武器にして将来のドラッグ・デリバリ・システムや機能性気泡開発でのキーテクノロジーになる微小気泡の3つの超音波制御技術(気泡の大きさの制御、気泡運動の制御、気泡の共振特性の制御)の開発を目的としている。本年度は、研究の基盤になる下記3項目について検討した。1)数値解析法の複数気泡系への拡張と数値解析については、気泡が多数存在し、それらが相互に関連しあって複雑な運動を示す場合について専用の数値解析技術を開発した。2)超音波中での気泡評価のための超音波マイクロ・ホログラフィ法の高精度化、汎用化については、我々が開発した超音波マイクロ・ホログラフィ法による気泡からの2次放射超音波計測技術を2次超音波の放射音圧が小さく複数気泡からの2次超音波が相互に干渉してしまうような一般的な場合にも適用できるように拡張した。3)気泡に働く力の非接触測定法を組み込んだ基礎実験系を試作し基礎実験を行った。この研究過程で、気泡の超音波場中での自己組織化現象を利用した新たな気泡操作技術を開発できた。またこれら新たな知見を国際学会(ICA2004)において講演(招待講演)した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Y.Yamakoshi: "Micro Bubble Aggregation by Interference of Incident and the Secondary Ultrasonic Waves and its Application to Buble Characterization"IEEE, International Symposium on Ultrasonics. 2003. 256-257 (2003)
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[Publications] Y.Yamakoshi, Y.Ozawa, N.Chelly, N.Masuda: "Measurement of Secondary Ultrasonic Waves from Microbubbles by Holographic Image Reconstruction"Jpn.J.Appl.Phys.. 42. 3237-3238 (2003)
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[Publications] F.N.Demirbilek, Y.Yamakoshi: "Adaptive Spectral Sensitive Filter for Tissue Harmonic Imaging"Jpn.J.Appl.Phys.. 42. 342-349 (2003)
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[Publications] N.Masuda, T.Tsujita, T.Ebuchi, Y.Yamakoshi: "Low-Frequency Elastic Wave Imaging by Adaptive Combination of Fundamental and Tissue Harmonic Ultrasonic Waves"Jpn.J.Appl.Phys.. 42. 3271-3275 (2003)
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[Publications] 山越芳樹: "超音波の物理的性質と医用応用"総合臨床. 第53巻1号. 17-22 (2004)