2004 Fiscal Year Annual Research Report
エネルギー吸収機能を持つ犠性部材の付与による鋼構造物の耐震性能向上に関する研究
Project/Area Number |
15360236
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宇佐美 勉 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50021796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 義人 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30111826)
葛 漢彬 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90262873)
葛西 昭 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20303670)
青木 徹彦 愛知工業大学, 工学部, 教授 (70064946)
鈴木 森晶 愛知工業大学, 工学部, 助教授 (90273276)
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Keywords | 鋼構造物 / 局部座屈 / 制震 / 耐震性能 / 弾塑性有限変形解析 / 座屈拘束ブレース / 弾塑性地震応答解析 / 終局耐震設計法 |
Research Abstract |
前年度の座屈拘束ブレースの挙動に関する知見を基に,以下の検討を行った. 1)鋼材の種類の違いによる座屈拘束ブレースの挙動の違いを明らかにするための座屈拘束ブレースの耐震性能実験(軸方向繰り返し裁荷実験)を行った.結果として,座屈拘束に関しては,どの鋼種(SS400,LY225,LY100)においても安定した挙動を示すことが分かった.その結果,鋼材の特性やその安定挙動を比較することで,LY225が座屈拘束ブレースとして有用な鋼材であることを明らかにした. 2)座屈拘束ブレース材を犠牲部材として橋梁システムに付与したときの性能を把握するために,座屈拘束ブレースが付与された構造形式のうち,比較的,平易は構造形式である門形ラーメン鋼成橋脚に対して段塑性地震応答解析を実施し,座屈拘束ブレースがその性能を十分に発揮するために必要な座屈拘束ブレースの構造パラメータを算出した.その結果,構造物の地震時挙動を簡易に再現する非線形スペクトルの1つである所要降伏震度スペクトルを利用することで,座屈拘束ブレースの必要強度および必要剛性の簡易推定法を開発した. 3)座屈拘束ブレースの利用箇所は上記の例にとどまらず,鋼アーチ橋,鋼斜張橋,連続高架橋などへの適用を数値解析的に検討し,座屈拘束ブレースを設置する上でのいくつかの知見を得ることができた.なお,本項目は,耐震設計法にまで発展させることができていないので,次年度の課題として,鋭意検討する予定である.
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Research Products
(2 results)