2003 Fiscal Year Annual Research Report
偏心傾斜荷重に対するサクション基礎の安定性に関する研究
Project/Area Number |
15360254
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
善 功企 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (50304754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安福 規之 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (20166523)
陳 光斉 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (50293882)
落合 英俊 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00039679)
高橋 重雄 独立行政法人港湾空港技術研究所, 部長 (70371747)
笠間 清伸 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (10315111)
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Keywords | サクション基礎 / 海洋基礎 / 中空円筒基礎 / 支持力 / 傾斜荷重 / 模型実験 / 有限要素解析 |
Research Abstract |
サクション基礎は、静水圧以下の水圧(サクション)を利用して海底地盤中に根入れする新型の基礎である。サクション基礎の内部の地盤は、閉塞効果からなる圧縮やヒービングによる膨張によって攪乱されるため、同様な形状の中実基礎とは異なる支持力特性を有する。そこで、本研究では波を仮想した傾斜荷重を受けたさいのサクション基礎の支持力特性を明らかにすることを目的として、アルミ棒積層地盤を用いて傾斜載荷試験を行った。傾斜荷重を受けたサクション基礎の支持力に関する結論をまとめると以下のようになる。 1)同じ鉛直荷重におけるサクション基礎の水平支持力は、開口率が小さくなるにしたがって大きくなり、根入れ幅比1.1、鉛直荷重44.1Nの場合、中実基礎に比べて4〜5割低下する。 2)根入れ幅比が大きくなるにしたがって、同じ鉛直荷重における水平支持力は大きくなる。 3)今回の実験では、基礎内部の地盤が基礎と一体化して移動するため、中実基礎と同様に、サクション基礎の水平支持力は移動方向側の基礎側壁の外面において担われる。 4)基礎の側面、基礎直下にくさびとしてひずみが発生する。しかし、基礎周辺に近い部分にのみひずみが発生している。 さらに、本研究では、サクション基礎の引き抜き時の抵抗力に関する模型実験も同時に行った。サクション基礎の引き抜き抵抗に関する結論をまとめると以下のようになる。 5)引抜き抵抗力のピークとサクションのピークは、ずれて生じる。 6)サクション基礎の引抜き強度のピークは、粘土地盤の圧密の有無によりピークの発生する引抜き量が異なる。 7)サクション基礎の引抜き強度は、根入れ幅比及び引抜き速度が大きくなると大きくなる。 8)破壊モードCに関して、サクションを考慮した支持力公式を導出した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 出口信太郎, 善功企, 陳光斉, 笠間清伸: "周辺地盤の密度の違いに着目したサクション基礎の支持力特性と破壊モード"第38回地盤工学研究発表会発表講演集. (CD-ROM). 1601-1602 (2003)
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[Publications] 伊藤達也, 善功企, 陳光斉, 笠間清伸: "粘土地盤におけるサクション基礎の引抜き時の破壊モードについて"第38回地盤工学研究発表会発表講演集. (CD-ROM). 1603-1604 (2003)
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[Publications] 出口信太郎, 善功企, 陳光斉, 笠間清伸: "サクション基礎の周辺地盤の密度の違いに着目した支持力特性と破壊モード"土木学会第58回年次学術講演会講演概要集. (CD-ROM, DISC1). 545-546 (2003)
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[Publications] 伊藤達也, 善功企, 陳光斉, 笠間清伸: "サクション基礎の引抜き抵抗力の支持力公式"土木学会第58回年次学術講演会講演概要集. (CD-ROM, DISC1). 547-548 (2003)
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[Publications] 出口信太郎, 善功企, 陳光斉, 笠間清伸: "サクション基礎の支持力特性に関する実験的並びに理論的考察"土木学会西部支部研究発表会講演概要集. 第1分冊. A-246-A-247 (2004)
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[Publications] 伊藤達也, 善功企, 陳光斉, 笠間清伸: "加圧密地盤におけるサクション基礎の引抜き抵抗力に関する模型実験"土木学会西部支部研究発表会講演概要集. 第1分冊. A-250-A-251 (2004)