2003 Fiscal Year Annual Research Report
氷河湖決壊洪水災害リスクアセスメントのためのモレーンダム決壊予測に関する研究
Project/Area Number |
15360258
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
梅村 順 日本大学, 工学部, 講師 (70256816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桧垣 大助 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (10302019)
森 芳信 日本大学, 工学部, 教授 (80059691)
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Keywords | 氷河湖決壊洪水(GLOF) / エンドモレーン / 斜面安定 / 力学試験 / 物理試験 / 地形解析 / 弾性波探査 / 河岸浸食 |
Research Abstract |
本年度は,共産主義武装ゲリラ(マオイスト)のテロ活動に伴うネパールの政情不安から,ネパールでの調査研究はその影響の小さな高山エリアのみとし,氷河湖決壊洪水(GLOF)の実体解明を目的とした下流域の調査を隣国ブータンで行った.1)ヒマラヤ地域に多く分布する氷河湖のうち,行程が安易なImja Tsho氷河湖を対象に,調査方法基準を作成することにした.また,既に決壊したDig Tsho氷河湖も,行程が許す範囲で調査対象とすることにした.2)Imja Tsho氷河湖では,モレーンダムの測量を行うと共に,内部構造把握のために,弾性波探査を行った.その結果,エンドモレーン部に,エンドモレーン丘の大部分を占めるような,大きな氷河の溶け残りが認められた.3)Imja Tsho氷河湖からモレーン試料を採取して物理・力学試験を実施した.得られた内部摩擦角は35度程度で,モレーンダムののり面勾配とほぼ同じであった.4)GLOFの実体を把握するためにブータン中部プナカ周辺で、1994年GLOFで生じたポチュ川沿いの段丘および現河床堆積物の粒度・円磨度分析を行った.その結果、過去(歴史時代以前)に1994年のものよりはるかに大規模なGLOFが発生したことが推定された。5)今年度の調査結果に基づき,エンドモレーン内の溶け残り氷塊の融解予測が不可欠,と考え,融解シミュレーションのためのパラメータを観測することを目的に,モレーンダム内に温度計を設置した.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 梅村 順: "ネパール王国Imja氷河湖モレーンの物理・力学的性質"第38回地盤工学会研究発表会平成15年度講演概要集. 2181-2182 (2003)
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[Publications] 梅村 順, 桧垣大助, 伏見碩二: "1994年ブータン王国で発生した氷河湖決壊洪水堆積物について"平成15年度土木学会東北支部技術研究発表会概要集. (2004)
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[Publications] 桧垣大助, 梅村順, 山田知充, プンツォノルブ: "1994年ブータンで発生した氷河湖決壊洪水について"平成15年度砂防学会研究発表概要集. 206-207 (2003)