2005 Fiscal Year Annual Research Report
氷河湖決壊洪水災害リスクアセスメントのためのモレーンダム決壊予測に関する研究
Project/Area Number |
15360258
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
梅村 順 日本大学, 工学部, 講師 (70256816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 芳信 日本大学, 工学部, 教授 (80059691)
桧垣 大助 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (10302019)
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Keywords | 氷河湖決壊洪水(GLOF) / 現地計測 / 室内実験 / 斜面安定解析 |
Research Abstract |
1.氷河湖決壊洪水(GLOF)の定義の必要性を提案 2.GLOF災害リスクアセスメントのための調査方法の提案 1.GLOFの定義に関して、現地調査の結果に基づき、 (1)氷河湖決壊は、氷河湖の成長過程で比較的多く発生していること、 (2)決壊しても、その規模や溢出する湖水量に応じて洪水へと発達する場合としない場合とがあること、 等から、GLOF災害対策を目指す上で必要なモデル化は、単にGLOFで一括りにするのではなく、明確な定義をした上で進めることが必要との認識を示した。そして、このような見地から、GLOF災害リスクアセスメントでは、単に本研究課題になっているモレーンダムの決壊に関する検討だけでなく、氷河湖下流の地形的要素を考慮し、各々の氷河湖で予測される溢出水量と洪水(特に土石流)化に必要な水量との関連で検討しなければならないことを提案した。 2.GLOF災害リスクアセスメントのための一環として必要な本研究課題に関して、 (1)モレーンダムの決壊パターンを大きく3つに分類してモデル化して整理 (2)それぞれの決壊パターンで必要な調査方法を提案、特に、モレーンダム内部に残っている化石氷体の調査とその融解予測が、ダム決壊予測に不可欠であることを提示 (3)現地調査の結果から、モレーンダム決壊予測に必要な物理量、力学的性質、そして、融解予測に必要な熱意的な性質を、対象としたImja氷河湖を例に示し、その解析例を提案した。 本年度のこれらの成果は、2005年9月の国際会議、2006年1月の国際会議で発表し、また、2006年9月開催予定の国際会議でも発表するために準備している。
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Research Products
(4 results)