2005 Fiscal Year Annual Research Report
砕波帯内物理環境の高精度推定のためのマルチフェイズダイナミックスの展開
Project/Area Number |
15360264
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
後藤 仁志 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40243068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖 和哉 京都大学, 工学研究科, 助手 (30293880)
重松 孝昌 大阪市立大学, 工学研究科, 助教授 (80206086)
睦田 秀実 広島大学, 工学研究科, 助教授 (80273126)
原田 英治 豊田工業高等専門学校, 環境都市工学科, 講師 (00362450)
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Keywords | 砕波 / 自由表面 / 混相流 / 並列計算 / 個別要素法 / C-CUP法 |
Research Abstract |
従来,砕波の数値解析が困難を極めたのは,自由水面の取り扱いの困難さ故であった.近年,自由水面のトラッキング手法が急速に発達し,幾つかの有力な水面追跡法が砕波現象に適用されて実績を上げている.本研究では,粒子法,密度関数法,VOF法といった新しい界面追跡手法を導入してこの問題に対処するのはもちろん,従来の単相流的扱いから一歩踏み込んで,固液,気液といった先端的な混相流モデルに基づく砕波帯を対象とした大規模計算を実施する.本研究では,高速の計算環境をネットワークを通じて共有し,分担者が個別に開発した3つのモデルで,砕波帯の構造に関して計算力学的観点からアプローチする.さらに,固液と気液,Euler型モデルとLagrange型モデルなど,分担者のモデルのサブシステムのハイブリッドな結合を進めて,近い将来の統合型のシミュレーションの実施を模索したい. 本年度は,並列化を完了したコードを本格的に運用し,100万超の数値造波水槽の構築を進め,一様斜面上の砕波過程に関する数値解析を実施した.さらに,開発された気液二相流モデルを衝撃波力の推定に適用し,砕波・越波・水塊分裂・飛沫発生といった一連のプロセスを安定して再現しつつ,その間の波圧特性に関しても定量面での実用性を備えた予測モデルへと展開を図った.さらに,Boussinesq型の平面波浪変形モデルとの融合を図って,大規模な領域での計算を効率的に進めるモデルの構成に関しても基本的な方向性を示した.
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Research Products
(3 results)