2004 Fiscal Year Annual Research Report
固液混相流場における三次元乱流構造の解明のための計測手法の開発に関する研究
Project/Area Number |
15360269
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
重松 孝昌 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80206086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹原 幸生 近畿大学, 理工学部, 助教授 (50216933)
渡部 靖憲 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20292055)
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Keywords | PIV / PTV / 計測法 / 多孔質構造物 / 固液混相流 / 乱流 |
Research Abstract |
本研究は,PIV, PTVシステムの時・空間解像度を向上を図ると共に,多孔質体間隙流速の計測および固液混相流場の計測を通して,固体・流体間相互作用の結果として生じる乱流諸量の定式化を図ることを目的とするものである.昨年度に本申請によって購入した高速ビデオカメラ3台を用いて,高時間解像度でかつ広領域の画像撮影が可能になり,多孔質体内間隙部およびその前後の流体運動を同時に解析することが可能になった.撮影時間間隔は従来の1/15秒から1/250秒まで向上し,その結果,乱流のスペクトル解析が行えるようにまでなった,多孔質体の諸元と乱流諸元との関連性については検討中である. 乱流の三次元構造を把握するためには流体の三次元計測が不可欠である.このような観点から,渡部らはStereo PTVを開発してきたが,海底砂の局所的な浮遊・移流イベントの統計評価に資するための長時間計測を行うためには,その効率性において課題を有していた.そこで,本年度は,三次元空間内のステレオ合成された粒子位置情報による三次元パターン相関を元に検査領域内の速度を算出し,これをベースに検査領域内の粒子追跡を行い,高解像度で速度を算出する三次元Super-Resolution Stereo PTV法を提案した.その結果,本本手法は対象粒子数への精度依存性が低く,相対誤差が3.8〜5.5%の三次元流速計測が可能であることが検証された.さらに,本手法を用いて,砕波後に生成された斜行渦に起因する浮遊水底砂の速度分布およびその周囲の流体の三次元流速を測定した結果,妥当な計測結果を得るに至った. また,本年度はPIVの新たな可能性を模索するために,「PIVセミナー:PIVの海岸工学分野への適用について」を開催し,PIVの手法・得られるデータの処理方法あるいは得られるデータの活用方法・画像処理の技術を用いた計測・適用事例などについて,議論を深めた.開催内容の詳細は,http://sauron.civil.eng.osaka-cu.ac.jp/~shige/PIV.htmに公開している.
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Research Products
(3 results)