2003 Fiscal Year Annual Research Report
擬似衛星を利用した都市空間におけるシームレス高精度測位システムの開発
Project/Area Number |
15360274
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柴崎 亮介 東京大学, 空間情報科学研究センター, 教授 (70206126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 洋一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (70302627)
岩村 一昭 日立製作所(株), 中央研究所, 主任研究員
PETROVSKI Ivan G. DXアンテナ(株), GPS事業部, 主任研究員
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Keywords | ソフトウェアGPS / 疑似衛星 / 測位環境シミュレータ / マルチパス / 回折波 / シームレス測位 |
Research Abstract |
1.疑似衛星の受信機を試作した。信号をハードではなくソフトで処理する受信機とすることでさまざまなマルチパスの影響低減方法を効率的に実装できるとともに、試作費用を低く抑えることができた。また、このソフトウェア受信機によりマルチパスの状況などを把握できることもわかった。さらに、こうしたソフトウェア受信機を共有することでさまざまな研究開発を支援できるプラットフォームができることも確認された。 2.試作システムを利用してマルチパスによる測位精度の低下を軽減・防止する手法を検討した。具体的には、非常に多くのコリレータを利用して相関ピークを大局的に探す方法、3次元数値地図から得られるマルチパスの予測結果を利用してマルチパスを含んだ搬送波レプリカを受信機側で生成し、それを利用して明瞭な相関ピークを得る方法の二つを主な比較対象とするが、今年度は、両者をそれぞれソフトウェアに組み込むための準備を行った。 3.疑似衛星と衛星測位システムとの連携によって実現できる測位精度の空間分布を予測するために、萌芽研究で開発された測位シミュレーションシステムを高度化した。すなわち、衛星からの信号を回折や反射も含めて再現できるものとした。実際の計測値と付き合わせることで、改良を進める計画である。さらに、これを利用して上記のようなマルチパスの影響低減方法の効果を面的に評価するほか、疑似衛星の配置計画の支援を行うことを次年度で検討する。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Suh, Y., Shibasaki, R.: "A Simulation Based Assessment for evaluating the effectiveness of Quasi-Zenith Satellite System"Korean Journal of Remote Sensing. 19・3. 181-190 (2003)
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[Publications] 小西勇介, 柴崎亮介: "位置情報取得のための統合プラットフォームに関する基礎的研究"第3回ユビキタスコンピューティングシステム研究発表会報告. (2003)
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[Publications] Suh, Y., Konishi, Y., Hakamata, T., Shibasaki, R.: "A Simulation Based Assessment of Navigation Environment"日本写真測量学会平成15年度年次学術講演会論文集. 97-100 (2003)
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[Publications] Suh, Y., Konishi, Y., Hakamata, T., Shibasaki, R.: "The Effects of Quasi-Zenith Satellite System in Urban Environments"Geoinformation Student Forum Japan 2003. 5. 166 (2003)
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[Publications] 袴田知弘, 小西勇介, 徐庸鉄, 柴崎亮介: "都市部における測位衛星の分布を示した天空図の自動描画"地理情報システム学会講演論文集. 12. 25 (2003)