2004 Fiscal Year Annual Research Report
都市再生のための高信頼性交通ネットワークシステムの構築
Project/Area Number |
15360276
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
飯田 恭敬 京都大学, 工学研究科, 教授 (10026114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇野 伸宏 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80232883)
倉内 文孝 京都大学, 工学研究科, 助手 (10263104)
高山 純一 金沢大学, 工学部, 教授 (90126590)
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Keywords | 都市再生 / 連結信頼性 / 所要時間信頼性 / 吸収マルコフ過程 / 最適化問題 |
Research Abstract |
研究最終年度である平成16年度は,以下の点について検討を進めた. 1)信頼性概念による道路整備計画の事前評価手法の開発 道路交通ネットワークを主対象とし,一部リンクに設置された検知器の交通量データを入力として,時間信頼性を定量的に評価するための方法論について検討した.非観測リンクの交通量変動の補完法が重要となるが,そのための方法としてPath Flow Estimatorを利用する方法を構築した. 2)最適交通システム整備水準モデルの構築 都市再生の定義を都市内の回遊性が高まり,都市内各ゾーンへの集中交通量が増加することとした.その一方,交通混雑並びに環境の悪化を極力防止すべきである.また冗長なネットワーク整備が信頼性を向上させることは自明であるが,低成長時代の我が国では,交通ネットワーク整備に投入できる資源・財源も厳しく限定されている.そのため,環境への影響や予算制約など限られた条件の下で最も効果が期待できる整備計画を探求する必要がある.本課題では,多種多様な交通モードの有機的連携を視野に入れつつ,ネットワークの連結並びに時間信頼性の最大化を目的関数とし,環境容量,ネットワーク整備に導入可能な資源を制約条件とする数理最適化問題を定式化することにより,最適な整備水準を算出モデルの構築を試みる.そのために,整備水準モデル構築を2レベル最適化問題として定式化することを考え,その解法について検討を加えた. 3)研究成果の公表および課題の整理 上記の研究成果を基礎として,都市の再生に資する高信頼性型交通ネットワークシステムの最適構成ならびに運用方策のありかたについて考察を深める.本課題の遂行により得られた研究成果を整理し,国内外の学会で研究成果を公表し,他の研究者と議論を深め,残された課題を明確にすることによって本研究の総括とした.
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Research Products
(6 results)