2005 Fiscal Year Annual Research Report
構造性能評価における鉄骨骨組の終局変形限界に関する確率論的研究
Project/Area Number |
15360297
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
小野 徹郎 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30024300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井戸田 秀樹 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10203192)
趙 衍剛 名古屋工業大学, 大学院工学研究科, 助教授 (50283479)
加藤 征宏 愛知産業大学, 造形学部, 教授 (30309009)
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Keywords | 鉄骨骨組 / 終局変形 / 限界状態 / 確率統計論的手法 / 耐震安全性評価 |
Research Abstract |
本年度は破断挙動を含む部材終局状態再現実験装置を開発し部材の耐力、変形能力の基本的な挙動を実験で確認しこれまで数値解析で求めてきた各種の設計式あるいは算定式の適用性について検証した。また新たに開発した繰り返し裁荷可能な分解架構実験装置で接合部の実験を行い破断に関するクライテリアを検証した。それらのクライテリアは前年までの結果に基づいており、局部座屈、曲げ座屈、横座屈現象及び破断を含む部材、骨組の耐力、変形能力を各座屈現象の連成を考慮した部材、骨組の耐力、変形能力を、部材細長比、断面形状、材料特性、補剛材剛性などを変数として弾塑性数値解析により定式化して、それらを設計式の形にまとめたものである。さらに素材の機械的特性及び部材断面が持つ不確定性も考慮に入れた弾塑性数値解析を行い、耐力と変形能力のばらつきと不確定性との関係を把握し,これまでの実験結果の不足しているところの追加実験を行い、実験結果との対応を基本として、不確定要因への考察を行った。最終的に,解析結果と実験結果から耐力と変形能力に関する算定式を信頼性指標との関係で提示した。接合部の破断に関しては、局部座屈と延性亀裂発生に起因する破断との関係を数値解析で明らかにして、破断が発生する領域を局部座屈発止限界との関係で提示した。また接合部破断要因を素材、設計ディテール別に整理して、破断が生じるクライテリアを変形性能との関係で明らかにし、部材、接合部レベルでの性能限界に対応したクライテリアとなる変形限界を塑性率として提示した。また、骨組に要求される変形性能との関連で、接合部、部材に要求される変形性能をその終局状態に関連する要因のばらつきを考慮して、骨組の変形能力確保の観点から数値解析で明らかにした。
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Research Products
(11 results)