2003 Fiscal Year Annual Research Report
3次元GISとVRを統合した見る環境としての緑地評価手法開発と自然景観の保全効果
Project/Area Number |
15360324
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
佐藤 誠治 大分大学, 工学部, 教授 (70113412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姫野 由香 大分大学, 工学部, 助手 (10325699)
小林 祐司 大分大学, 工学部, 助手 (20305030)
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Keywords | VR / 緑地環境 / 緑の活性度 / 緑の配置 / 地形モデル / 緑視景観 |
Research Abstract |
本研究は、市街地内部と周辺に存在する緑を、見る側からの評価について、緑地の存在を空間的に把握できる手法であるGIS、とりわけ3次元GISと、仮想現実感を実現できるVRシステムを駆使することによって実現しようとするものである。本年度は以下の2項目について、大分市や周辺地域における緑地情報を含むVRを試行的に開発した。 ・緑の活性の状況を3次元の土地起伏の立体モデル上に展開 ・現実の緑視環境と比較評価 緑の活性度や分布状況を把握するために、ランドサットTMデータより土地被覆分類の処理後、緑地情報の抽出を行った。さらに地形的条件の抽出には数値地図50mメッシュ(標高)より、GIS上にて補間処理を行い、等高線を抽出した。これを3次元モデリングソフトウェア上にて、建物情報、道路構造物等の3次元フィーチャの作成をモデリングし、地形モデルと統合した上で、VRのオーサリングソフトウェアであるVirtools Devを使用し、インタラクティブに緑地環境を変化させることのできるシステムを試行的に開発した。研究対象地域としては、大分市中心部や高速道路沿道などの、緑の配置を検討すべき地域を対象とした。 このように本年度は、VRシステム試行的に構築し、評価分析やシステム構築および運用上の問題点を抽出した。本システムは緑の配置検討だけではなく、建物ボリュームや用途などの緑地環境と密接に関連する周辺環境の要素も重要であるということを把握した。これらを見る環境として、各種指標と関連させた上で、如何に評価を行うかという点が次年度の課題として挙げられる。
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[Publications] 張天オウ, 佐藤誠治, 姫野由香: "街路樹による歴史的街路景観の評価 中国西安市の南大街のケーススタディ"日本建築学会大会学術講演梗概集. F-1分冊. 337-338 (2003)
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[Publications] 塚原渉, 佐藤誠治, 小林祐司, 姫野由香: "都市景観の経年変化による緑地景観の評価 -韓国・春川市の郊外の道路から見たマクロ的都市景観-"日本建築学会大会学術講演梗概集. F-1分冊. 341-342 (2003)
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[Publications] 張天オウ, 佐藤誠治, 姫野由香: "CGアニメーションを用いた歴史的建築物をランドマークにもつ街路空間の景観評価-中国西安市の南大街における街路樹シミュレーション-"日本建築学会・情報システム技術萎員会/情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集. No.26. 19-24 (2003)
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[Publications] 小林祐司, 佐藤誠治, 姫野由香, 永冨太一: "リモートセンシングデータと自然環境情報GISを利用した自然環境変化の定量的分析"Proc.4th Int.Symp.On City Plann.and Environ.Management in Asan Countries. No.4. 1-11 (2004)