2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360335
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中谷 亮一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60314374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 雅彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30029160)
遠藤 恭 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50335379)
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Keywords | 磁気デバイス / 磁性コンピュータ / 磁化過程 / 磁化状態 / 漏洩磁束 / 演算 / NANDゲート / NORゲート |
Research Abstract |
磁気とエレクトロニクスを融合する領域として、スピンエレクトロニクスが脚光を浴びている。本研究課題では、コンピュータシステムにおける大部分の機能を、磁性に関する現象で処理する磁性コンピュータシステムの構築に寄与する基礎検討を行った。本研究では、昨年度までに、3個の楕円形の情報入力セルと、それらと静磁結合する位置に情報入力セルと同じ形状の磁性セルを配置すると、磁化の向きとして3個の情報入力セルに与えた値により磁性セルの磁化の向きが決まり、ある演算結果を示すことを明らかにしている。そこで本年度は、主に、演算素子を作製するための実験的検討を行った。 (1)電子線リソグラフィを用いた微小な磁性セルの作製方法を検討した結果、電子線照射量が少ないと、レジストパターン端部にテーパがついてしまい正確な形状のセルが得られないこと、電子線照射量が多いと、適切な形状を得るための現像時間のマージンが短くなることがわかった。 (2)磁性セルの形状についての検討を行った結果、円形、楕円形の磁性セルは、比較的、低い磁界で磁化反転するため、磁性セルとしで好ましい形状であることが明らかになった。また、円形と楕円形磁性セルとの比較では、円形磁性セルは、磁化の渦構造が出現しやすく、一方向の磁化状態とならないため、デジタル情報の格納には不向きであることがわかった。これに対し、楕円形磁性セルでは、アスペクト比を1:2程度とすることにより、一方向の磁化状態となり、デジタル情報の格納および伝達に有利な形状であることを明確にした。また、この実験的検討の結果を計算機シミュレーションでも確認している。
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[Journal Article] Vortex Nucleation and Annihilation in Ni-Re Annular Dots and Cup-shaped Dots for High-Density Memory Cells2004
Author(s)
Ryoichi Nakatani, Isao Sasaki, Tetsuo Yoshida, Keiichi Otaki, Yasushi Endo, Yoshio Kawamura, Masahiko Yamamoto, Takashi Takenaga, Sunao Aya, Takeharu Kuroiwa, Sadeh Beysen, Hiroshi Kobayashi
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Journal Title
International Symposium on Advanced Structural and Functional Materials Design
Pages: 8
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