テキスタイルを用いたFRPエネルギ吸収部材の開発

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 15360359
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
• Research Institution: Kyoto Institute of Technology
• Principal Investigator: 濱田 泰以 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (10189615)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 仲井 朝美 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助手 (10324724)
• Keywords: エネルギー吸収部材 / 繊維強化複合材料 / 組物 / 静的試験 / 衝撃試験 / 柔軟性界面相

Research Abstract

本研究では、FRPの自動車用エネルギー吸収部材としての設計指針(構造設計・材料設計・成形設計)を確立する事を目的とする。今年度は、様々なテキスタイルを強化形態とする繊維強化複合材料円筒および角筒を用いて、静的圧縮試験を行いエネルギー吸収特性を検討した。また、途中止め試験および破壊した部材の詳細な断面観察を行うことにより、破壊メカニズムを解明した。強化形態として用いたのは、組物技術により作製した組物円筒、たて編物技術により作製した多軸挿入編物である。組物を強化形態とする複合材料においては、組角度および中央糸の最適な構造設計を行った。多軸挿入編物を強化形態とする複合材料においては、各層の繊維配向角度の最適な構造設計を行った。また、実用化を考慮し、円筒よりも他の部材との接続が容易な角筒に注目し、エネルギー吸収特性を検討した。
更なるエネルギー吸収特性の向上を目的とし、ハイブリッド化の概念を繊維強化複合材料に適用した。組物の構造に低弾性かつ高じん性を有する柔軟性界面相を有する繊維束を配置する事により、脆性的なき裂進展が抑制され、エネルギー吸収特性が向上する事を確認した。

Research Products

• [Publications] M.Okano, K.Sugimoto, H.Saito, A.Nakai, H.Hamada: "The effect of braiding angle on energy absorption properties of the hybrid braided FRP tube"Journal of Materials : Design & Applications. (発表予定).
• [Publications] Masanori Okano, Hiroyuki Hamada: "Energy Absorption Properties of Knitted Fabric Pipe"Composites Science and Technology. (発表予定).
• [Publications] Masanori Okano, Kenichi Sugimoto, Asami Nakai, Hiroyuki Hamada: "Bending Property of Braided Composite Tube"Journal of Materials : Design & Applications. (発表予定).
• [Publications] R.Inai, E C Chirwa, H.Saito, T.Uozumi, A.Nakai, H.Hamada: "Experimental investigation on the crushing properties of carbon fibre braided composite tubes"IJ Crash 2003. 8・5. 513-521 (2003)
• [Publications] 斉藤 博嗣, 濱田 泰以: "ボルトにより接続された複合材料円筒のエネルギ吸収特性"日本複合材料学会誌. 29・4. 150-155 (2003)