2003 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界プラズマビームを用いた新しい材料表面処理/加工テクノロジーの創製
Project/Area Number |
15360380
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺嶋 和夫 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (30176911)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越崎 直人 産業技術総合研究所, 界面ナノアーキテクトニクス研究センター, 研究チーム長(研究職) (40344197)
|
Keywords | 超臨界流体 / プラズマ / 超臨界流体プラズマ / 材料表面処理 / 材料加工 |
Research Abstract |
本研究は、"超臨界流体プラズマビーム"による新しい材料表面処理/加工テクノロジーの創製を最終ゴールとするものである。 (1)放電法による超臨界流体プラズマビームプロセス装置の開発 本年度は、「材料加工・処理用の超臨界流体プラズマ材料プロセス装置の開発を行った。放電方法として、高圧雰囲気での安定性、制御性に富む、誘電体バリア放電をベースにしたビーム発生法を採用した。電源としては、交流(1〜10kHz程度)電源を用い、フロー式プロセスチャンバー(耐圧:100気圧、耐温度:100℃)は新たに作製した。主に、CO_2超臨界流体プラズマの創製を行い、そのプラズマ発生特性(ガス圧、電圧など)を調べた。また、比較実験として、バッチ式のフローのない場合の発生も行った。 (3)マイクロ表面処理・加工への応用 以上の新プロセス装置を用いたマイクロ表面処理・加工の予備実験として、CO_2超臨界流体、および、有機金属原料を添加したCO2超臨界流体を用いた、プラズマ合成によるカーボンナノ物質、および、金属微粒子合成を行った。前者においては、通常のカーボンナノチューブやポリヘドロンなどが効率よく生成した。また、その生成機構として、従来の気体プラズマとは異なり、プラズマガス(超臨界CO_2)を原料とし、かつ、触媒としてのNiなどの電極材料を不要とするものであった。また、後者の実験では、CO_2の通常の高圧ガスへの有機金属原料の1000倍にも及び高い溶解度の大きさに起因して、通常の気体プラズマでは生成しなかった数十nm程度の金属微粒子の生成に成功した。さらにまた、通常の超臨界流体(非プラズマ状態)からの生成では、純粋な金属微粒子は得られず、不純物としての酸素や炭素元素の検出が確認され、超臨界流体プラズマプロセスの高い反応性が確認された。
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] T.Ito, H.Fujiwara, K.Terashima: "Decreace of breakdown voltages for micrometer-scale-gap electrodes for carbon dioxide near the critical point : temperature and pressure dependence"J.Appl.Phys.. 94・8. 5411-5413 (2003)