2003 Fiscal Year Annual Research Report
溶融塩を用いた高融点金属,高融点金属化合物の新しいコーティング・メタライジング法
Project/Area Number |
15360401
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
竹中 俊英 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (60197324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 正博 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30016597)
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Keywords | チタン / コーティング / 析出 / 不均化反応 / 溶融塩 / NaCl-KCl / 温度変化 / フッ化物 |
Research Abstract |
代表的な高融点金属であるTiに注目し、溶融塩化物中での不均化反応について検討した。Ti塩化物を含むNaCl-KCl等モル溶融塩にNaF-KFを添加したところ、溶融塩中でのTiイオンの価数が変化し、フッ化物添加が不均化反応を引き起こすことが確かめられた。また、熱力学的検討から温度変化によっても不均化反応が引き起こされることがわかった。 これらの知見に基づき、不均化反応を利用した材料上へのTi析出を試みた。TiCl_3、またはK_2TiF_6を添加したNaCl-KCl溶融塩に数種のセラミックス板、金属板を浸漬し、各種条件を変化させた際の基材表面を観察したところ、一定の条件下でTiやTi化合物が析出することがわかった。一定量のフッ化物添加はTi析出に有効であったが、容器として用いた石英管を浸食し、析出物にSiやOの混入を招いた温度変化によってもTi析出が引き起こされ、一定条件下でTi金属が析出した。基材によってもTi析出は影響を受けた。石英板上には一定条件下でTi-Si化合物が形成され、Ni板上にはTi-Ni化合物が形成された。これらは、化合物形成に伴う自由エネルギー変化により、不均化反応が引き起こされて形成されたものと考えられた。さらに、本経費で購入した可視炉と観察装置を用い、不均化反応に伴う溶融塩の変化、および基材表面の変化のその場観察を試みた。 一連の研究により、溶融塩中でのTiイオンの不均化反応を利用することにより、各種基材上にTi金属やTi化合物を析出可能であること明らかにし、必要な条件について有益な知見を得ることができた。
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