2003 Fiscal Year Annual Research Report
超伝導RE系酸化物の溶浸凝固法およびファセット包晶凝固シミュレーション
Project/Area Number |
15360404
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森 信幸 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (20108666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大城 桂作 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (40038005)
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Keywords | solidfication / crystal grouth / facet / YBCO / superconductor / superconducting oxide / REBCO / 123 / 211 |
Research Abstract |
YBCO(Yba_2Cu_3O_<7-x>)試料の形状変化を同一211量(f211=0.55)の試料で比較し、通常一方向凝固試料ではプロセス前後の形状変化(約16%収縮)が大きいが、溶浸凝固試料ではほとんど変化がなかった。211量の少ない試料(f211=0.1)では123結晶中の211粒子はセル状ミクロ分布が生じ易いが、溶浸凝固試料では緻密な211圧粉体のため拡散層の効果が小さく123結晶中の211粒子は均一微細に分散した。溶浸凝固試料の123結晶マクロ組織と凝固条件(温度勾配G、凝固速度R)の関係を調査し、柱状晶-等軸晶遷移条件は試料の大きさ(断面積)が大きいほど低R側(高G側)になり、一方向凝固試料での結果と一致した。211量の小さいAg添加試料では、123結晶中の211及びAg粒子がセル先端付近の拡散層と粒子pushing効果によりミクロ分布と粒子粗大化を生じるが、f211の大きい溶浸凝固試料及び一方向凝固試料では、Ag粒子は211粒子のブロック効果により123結晶中に微細均一に分散した。Ag添加試料の柱状晶-等軸晶遷移条件はAg無添加試料の遷移条件より低凝固速度側にシフトし、これはAg粒子による123成長の拡散障壁効果などが原因と考えられた。次いで、123相の成長界面温度変化と組織遷移の解析を行った。ある冷却速度において123相が試料端部で核生成する際の過冷度(ΔT)として判定固相率f_s=10^<-10>,0.01の2種類の場合を想定し、このΔTを初期値に試料端で結晶ができ成長するとき、123相の界面位置をX_i、その成長速度をR_iとすると成長速度R_iは:R_i=dX_i/dt=A・ΔT_r^2/η(T)、A:定数、η(T):融液の粘度、である。この微分方程式をルンゲークッタ法により解くと界面位置X_iが時間tの関数として得られ界面温度T_iはX_iと温度分布から求まる。試料端での123相核生成後の凝固に伴う界面温度の変化を解析した例(G=20K/cm)では、凝固速度が遅く(R=0.15μm/s)、柱状晶凝固する場合には、界面温度は凝固進行に伴い上昇したが、等軸晶化する場合(R=2.0μm/s)には界面温度が次第に低下するため界面前方で新たな123結晶の核生成が起こる。また、中間(R=0.35μm/s)の場合は界面温度の変化はほとんどなく遷移条件に近い。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 伊達木考輔, 平尾敏彦, 廣岡亮輔, 森 信幸, 大城桂作: "溶浸凝固法によるRE系超伝導酸化物におけるファセット型123結晶の組織形成"日本金属学会2003年秋期(第133回)大会講演概要. 第133回. 535-535 (2003)
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[Publications] 深町星児, 森 信幸, 大城桂作: "高温超伝導酸化物の半溶融凝固プロセスの直接観察と解析"日本金属学会2003年秋期(第133回)大会講演概要. 第133回. 535-535 (2003)