2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360410
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
溝口 健作 静岡大学, 工学部, 教授 (60293601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 誉敏 財団法人地球環境産業技術研究機構, 化学研究グループ, 研究員 (80334960)
山口 猛央 東京大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30272363)
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Keywords | ナノ構造 / ポリビニルアルコール / 有機液体分離 / ベンゼン / シクロヘキサン / トルエン / メチルシクロヘキサン / 鹸化度 / フローリーハギンス式 |
Research Abstract |
ポリビニルアルコール(PVA)をベースとした有機液体用高性能分離膜のナノ構造制御について検討を継続した。ブレンドによるPVAのケン化度制御と製膜、ベンゼン(Bz)/シクロヘキサン(ChX)および物性の類似したトルエン(TOL)/メチルシクロヘキサン(MCX)を対象とした分離性能評価(浸透気化法、PVと略称)を行った。また、凝集性の強いPVA膜での有機液体透過メカニズムについてモデル的に検討した。 1.市販の低ケン化度PVA素材をケン化して製膜し(単独膜)、あるいは2種の市販PVA素材をブレンドして平均ケン化度の異なる種々のPVAブレンド膜を調製した。 2.単独膜、ブレンド膜について、Bz/ChX混合溶液での膜内溶解量を測定し、溶解量の濃度依存性から、この種の膜での浸透気化分離性能は溶解性が支配的であることを明らかにした。 3.ブレンド膜について、TOL/MCX系での分離実験を行い、Bz/ChX系とほぼ同様な結果を得た。 4.以上の結果をもとに、膜のナノ構造と分離性能の関係についてモデル的な検討を行い、凝集性の強いPVA膜においても、フローリーハギンス式を適用した溶解・拡散モデルでの解析が可能であることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)