2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360428
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田川 智彦 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (10171571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 博史 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (70293644)
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Keywords | マイクロリアクター / シリコン基板 / 脱水素反応 / 触媒調製 / 担体効果 / 白金触媒 / ミスト熱分解法 / 含浸担持 |
Research Abstract |
気相接触反応用マイクロリアクターのための新しい触媒調製法について実験的検討を継続した。昨年度までに、シリコン酸化物層の厚みを変化させるによる触媒活性の制御が可能であること、および酸化物担体の担持法について検討を行った。また、フォトリソグラフィーを用いたマイクロリアクターチップの作成技術を修得するとともにとこれを用いたシクロヘキサンの脱水素反応の反応システムを完成させた。 以上を受け、本年度は、マイクロリアクターチップを用いた反応を継続して行った。脱水素特性に加え、同時に酸・塩基特性を評価できるモデル反応として、ブテンの脱水素反応を取り上げた。白金触媒を対象とし、担体や添加物の効果を含め、ミスト熱分解法を中心とする調製法について検討を行った。反応は、アルミナ担体により著しく促進された。促進効果は、アルミナ調製法に依存し、水を溶媒とするゾルゲル法が最適であった。アルミナ層の厚みにも依存する傾向が認められた。そのままでは、炭素質析出が原因と思われる活性の劣化が観察されたため、助触媒として、アルカリの添加を行った。アルカリ金属は、劣化を抑制し、定常活性が得られた。反応率は、添加金属のイオン半径に依存し、カリウムの効果が大きいことがわかった。 液相系触媒反応への応用についても検討するため、基礎的検討を行った。ガイドライン付き液多相系マイクロリアクターを用いた有機-水-2相系の反応についても基礎的検討を行い、通常の回分反応器に比べ、マイクロリアクタを利用することで極めて高い促進効果が得られた。これは主に、2相間の物質移動の促進によると推定した。
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Research Products
(6 results)