2005 Fiscal Year Annual Research Report
海洋共生コンソーシアムからの有用性体分子のナノビーズスクリーニング及び解析
Project/Area Number |
15360437
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Research Institution | National University Corporation Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
竹山 春子 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (60262234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 剛 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 講師 (20345333)
新垣 篤志 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究部, 助手 (10367154)
丸山 正 海洋科学技術センター, 海洋生態・環境研究部, 主任 (90373464)
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Keywords | 海洋共生コンソーシアム / カイメン / サンゴ / 共在・共生細菌 / ナノビーズ / スクリーニング / 有用物質 / 海洋生物 |
Research Abstract |
1)超微量スクリーニングシステムの確立 ・微量な微生物群集のビーズを用いた効率的な回収方法の検討:標的微生物に対する抗体を修飾した磁気ビーズの構築を行うのと同時に、多種の微生物回収マイクロデバイス構築も行った。貫通孔を有する基板と、PDMSにより流路を付与したデバイスを用いることにより,多様な大きさの微生物を捕捉可能であった。 ・真菌胞子等の指標生物を包埋したキャピラリー等の微量アッセイシステムの構築と抗真菌活性スクリーニングの検討:マイクロキャピラリー流路を配したマイクロデバイスを構築した。いもち病菌胞子ゲル包埋キャピラリーを顕微鏡観察したところ、胞子位置の特定が可能であった。また、導入孔から排出孔に向かって導入した蛍光物質からの蛍光強度の勾配が観察され、抗真菌活性物質を濃度依存的にスクリーニングが可能であることが示された。 2)難培養微生物の分子同定と単一細胞からの全ゲノム情報の確保 ・磁気ビーズを用いた細胞からの高分子DNAの効率的な抽出方法の検討:表面をアミノ基によってカチオン化したDNA抽出用磁気ビーズを作成し、40kbまでのゲノムDNAが回収可能であることを示した。 ・微量DNAからのゲノムライブラリーの構築:シアノバクテリアの微量細胞サンプルに対し、MDAゲノム増幅を行い、物理的断片化及び酵素処理を施した後にゲル電気泳動によりサイズ分画、クローニングを行った。インサートの一部末端配列決定の結果、10kbp程度のサイズでは、キメラ形成が無くゲノム全体をほぼカバーしていることが示された。さらに、造礁サンゴ共在バクテリアで同様な実験を行ったところ、同等にゲノム増幅が確認された。また、MDA前後での種の多様性は維持されていることも示された。さらに、これらMDA産物から、ゲノムライブラリーを構築することができ、微量環境サンプルの全ゲノム情報の保存が可能となった。
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Research Products
(5 results)