2004 Fiscal Year Annual Research Report
バイオマスおよび未利用低品位炭を利用した環境負荷低減型スラリー燃料の開発
Project/Area Number |
15360470
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
平島 剛 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00175556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
恒川 昌美 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40002026)
広吉 直樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50250486)
笹木 圭子 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (30311525)
片桐 務 日揮(株), 技術・ビジネス開発本部・技術開発部, テクニカルリーダー(研究職)
野中 壯泰 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (60271102)
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Keywords | バイオマス / 低品位炭 / 改質 / 熱水処理 / 環境 / スラリー / 燃料 |
Research Abstract |
木質系バイオマスとして杉及び竹、低品位炭としてアラスカ産のベルガ炭を試料とし、連続流通式熱水装置による加圧熱水条件下(室温→300℃、圧力15MPa)での改質実験を行なった。その結果、改質液に関して紫外部での吸収がみられ、竹は杉に比べて急激に吸収強度が強くなることがわかった。また、回収した改質液のTOC経時変化を測定した結果、紫外部における吸収強度との相関が見られ、TOCのオンラインによるモニタリングが可能であることが分かった。杉及びベルガ炭の混合試料を作成し熱水処理を行なった場合、TOCが低下する現象が見られた。その減少率を調べると混合比率により異なり、杉:ベルガ炭=1:1の時21%、1:2の時26.3%、1:4の時34.5%であった。これは、ベルガ炭が吸着剤として働いたためと考えられる。ガスクロマトグラフによる改質液のキャラクタリゼーションを行なった結果、杉混合比が高くなるにつれて乳酸、酢酸共に緩やかに上昇し、杉混合比が0.3以上のときTOCの中身はほとんど乳酸と酢酸(76%以上)であった。ICP-AESを用いて重金属の溶質挙動を調べた結果、Alは0.87ppm以下、Feは0.014ppm以下、Znは0.24ppm以下、それ以外は検出されなかった。スラリー化条件について検討した結果、10wt%で水に懸濁させた場合が良好なハンドリングを示した。改質液中に含まれるカテコール等のある種の芳香族化合物は強い還元力を持っており、Cr(VI)をCr(III)に還元することが分かった。
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Research Products
(4 results)