2004 Fiscal Year Annual Research Report
高Zプラズマ対向材料におけるプラズマ・中性子相乗照射効果に関する基礎研究
Project/Area Number |
15360492
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉田 直亮 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (00127317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 英雄 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (90212323)
徳永 和俊 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (40227583)
岩切 宏友 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (80325480)
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Keywords | 核融合炉材料 / 中性子照射損傷 / プラズマ照射損傷 / プラズマ対向材料 / タングステン |
Research Abstract |
D-T反応で発生したヘリウムの一部は第一壁やダイバータに到達する。ヘリウムは金属材料中で拡散が早い、格子欠陥、特に原子空孔との結合相互作用が強いなどの特徴を有し、表面での照射効果のみならず、材料内部にまで拡散し、中性子による照射損傷と強い相互作用を起こすことが考えられる。本研究ではこの現象を低エネルギーのヘリウムイオンと高エネルギーの重イオンを同時に照射することによって模擬し、また、反応速度論を用いた数値解析を行うことにより核融合炉プラズマ対向材料で起こるプラズマ・中性子複合照射効果の要素過程を明らかにすることを目的としている。本年度の主な成果を下記にまとめた。 1.ヘリウム挙動解析の実験が進展し、タングステンやFe-Cr合金についての高温での注入ヘリウムの離合・拡散過程の理解が深まった。1000℃を超える高温での低エネルギーヘリウム照射実験を行い、ヘリウムバブルの移動・合体が内部組織の形成のみならず表面の凹凸化など表面組織の形成にも本質的な役割を果たしていることを明らかにした。 2.ヘリウム/中性子同時照射での欠陥の蓄積過程を、拡散を考慮した反応速度論により計算した。表面から注入されたヘリウムの一部は内部に向けて拡散し、それが中性子照射によって発生した原子空孔に捕捉・解離するプロセスが、空孔、格子間原子、ヘリウム、欠陥集合体などの格子欠陥の形成を支配することが明らかとなった。プラズマ対向材料の核融合炉環境下でのプラズマ粒子/中性子の同時照射を模擬した計算では、原子空孔とヘリウムの高次集合体の密度が10^<-6>の高いレベルに達し、ボイドスエリングや転位組織の形成に重大な影響を与えることが明らかとなった。 3.「表面熱物性測定装置」を作製し予備実験が進んでいる。
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Research Products
(2 results)