2004 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ対向材料再付着層形成におけるトリチウムの移行挙動の解明
Project/Area Number |
15360493
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西川 正史 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (90026229)
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Keywords | プラズマ対向材料 / 再付着層 / トリチウム取り込み機構 / RF水素プラズマ / RF重水素プラズマ / 等方性グラファイト / タングステン |
Research Abstract |
本申請研究では水素同位体RFプラズマを核融合炉プラズマ対向材料に照射し、再付着層やダストの生成に伴う水素同位体の取り込み量やその取り込み速度を測定するとともに、水素同位体の移行挙動を化学工学的反応工学の手法を用いて解析することを目的としている。 本年度は前年度に設計政策を行い整備した2台目のRFプラズマ反応装置と既存の装置を用いて実験を行い次のような実験成果をあげた。 1、プラズマ反応装置に導入する水素流量を変化させた時のグラファイト再堆積の生成速度変化と再堆積層中に取り込まれる水素量の変化を定量することができた。同時に求めたプラズマ反応容器気相中のガス成分の変化と対応させグラファイト再堆積における物質収支式を作成した。 なお、グラファイト再付着層はサブミクロンの直径を持つ柱状が成長する集合体で多孔質体であり、その中に取り込まれている水素量はH/C比で0.1〜0.3と大きな値が測定されたが、600℃程度以上の高温にしないと放出されないことも確かめた。この温度に対する傾向は、申請者らが行った原研のJT-60Uプラズマ実験装置に用いられたグラファイト板からのトリチウム放出実験結果と一致した。 2、重水素プラズマによる再付着層の生成速度は水素プラズマの場合の2倍以上であり、大きな同異体効果があることが判明した。 3、タングステンとグラファイトの両者をターゲットとして再付着層を作成したところ、両者の混在する共堆積層の生成が見られたが、その中のタングステンの比率はターゲット面積比より少なかった。
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Research Products
(3 results)