2005 Fiscal Year Annual Research Report
2波長同時発振型短波長遠赤外レーザー干渉計の開発と大型ヘリカル装置への応用
Project/Area Number |
15360494
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
森下 一男 (川端 一男) 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60109353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳沢 季彦 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (90311208)
田中 謙治 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (50260047)
岡島 茂樹 中部大学, 工学部, 教授 (90113084)
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Keywords | プラズマ計測 / レーザー / 2波長 / 遠赤外 / 干渉計 / ヘリカルプラズマ |
Research Abstract |
大型ヘリカル装置では、連続入射ペレット入射装置、ローカルアイランドダイバータ等の粒子制御手法の開発によって、5x10^<20>m^<-3>を超える高密度プラズマが生成されるようになった。このような高密度放電では、現在使用している波長119ミクロンのアルコールレーザーを用いた干渉計はフリンジジャンプによる問題を生じている。これを改善するために短波長レーザーの開発とこれを用いた干渉計の開発を進めている。今年度に得られた主要結果を以下に示す。 1)2波長レーザーの発振特性をCzerny-Turner型の回折格子分光器を用いて調べた。その結果、48-μmレーザーと同じ偏光方向を持つ54μmと85μmの新しいレーザー線が発見された。これらのレーザーに関する発振特性の測定から、新しいレーザー線は主に低圧力領域で発振することが分かり、この圧力依存性の違いから48-μmレーザーと分離することが可能であることを確認した。また、57-μmレーザーは単独発振線であることも確認できた。また、両レーザーは、フリーランニング動作でも安定であり、約25分間で約±1%以内の出力変動であった。 2)干渉計を組み立てる為に必要となる光学部品として、結晶水晶、CVDダイヤモンド、高抵抗シリコン基板を選定し短波長領域での光学定数の計測を行った。その結果、本研究計画が目的とする波長50μm帯においては、結晶水晶は、大きな吸収特性を持ち使用不可能であること、CVDダイヤモンドは広い波長領域に渡って低損失であり、理想的な光学部品であるが、高価であり多チャンネルの光学系を構成する部品としては難点があることが分かった。シリコン基板は、その材質を選定することで低損失の光学部品として使用可能であることが分った。 3)シリコン板をB.S.,B.C.等の光学部品に用いた干渉計を構築し、2波長レーザー光同時検出の為に液体ヘリウム温度動作の3チャンネルGe:Ga検出器を導入した。その結果、57-μmと48-μmレーザーのビート信号の同時検出に初めて成功した。電磁力加振器を用いたシミュレーション実験によって本2波長干渉計計測システムの有効性を実証する事が出来た。
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[Book] プラズマ診断の基礎と応用2005
Author(s)
間瀬淳, 雨宮宏, 菅井秀郎, 東井和夫, 川端一男他
Total Pages
377
Publisher
コロナ社
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より