2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15370044
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高橋 聡 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教授 (30283641)
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Keywords | 蛋白質折り畳み / CD分光法 / X線小角散乱 / モネリン / βシート / FTIR / 混合装置 / アポミオグロビン |
Research Abstract |
1)時分割CD分光法とX線小角散乱法を使ったモネリンの折り畳み過程の研究 βシートを含む蛋白質であるモネリンについて、折り畳み全過程の慣性半径と二次構造の変化を測定する実験を行った。得られた結果は、βシート形成の前に主鎖の大規模な収縮が起こることを示した。結果をアメリカ科学アカデミー紀要(PNAS)に論文発表した。 2)数ミリ秒から100ミリ秒の時間領域の分光測定を可能にする連続混合装置の開発 蛋白質の折り畳み初期過程について、FTIRスペクトルの測定を100ミリ秒までの間で可能にする連続混合装置の開発を完成した。具体的には25ミリ秒までの観察と、25ミリ秒以降100ミリ秒までの観察を可能にする二つのミキサーを開発した。これらの装置を使って、アポミオグロビンの折り畳み初期過程の観察を行った。 3)10マイクロ秒以内の混合時間を持つ連続混合装置の開発 10マイクロ秒以内の混合時間を持つ新しい連続混合装置を目標に、レーザー微細加工という技術を使って高速混合装置の開発を行った。現在のところ、20マイクロ秒までの混合時間を達成している。流路のより正確なデザインにより、目標は達成できるものと考えている。この開発は、レーザー技術総合研究所の藤田雅之主任研究員と、京都大学・化学研究所の橋田昌樹助手との共同研究である。 4)時分割赤外吸収分光法を使ったアポミオグロビンの折り畳み過程の研究 アポミオグロビンの折り畳みの全過程について、FTIR測定を行った。この測定により、ヘリックスの水素結合の形成のタイミングについて情報が得られた。得られた結果を、現在投稿論文にまとめている。
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Research Products
(6 results)