2004 Fiscal Year Annual Research Report
生理活性脂質リゾホスファチジン酸の生体内機能の解明
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15370052
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
青木 淳賢 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (20250219)
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Keywords | リゾホスファチジン酸 / リゾホスファチジン酸受容体 / オートタキシン / 着床 |
Research Abstract |
(1)第3のLPA受容体LPA3のノックアウトマウスの表現型解析 LPA受容体LPA3のノックアウト(KO)マウスの表現型解析を通じ、LPAの生理機能の解明を試みた。LPA3 KOマウスはメンデルの法則に従い誕生し、外見上異常は観察されなかった。しかし、♀個体の産仔数が極端に少ないことが分かった。野生型では平均約8匹の産仔数が観察されたが、LPA3 KOマウスでは産仔数は約半分の4匹であった。また、妊娠期間が野生型に比べ、約1日延長していた。詳細な解析に結果、LPA3 KOマウスでは、着床に異常があることが分かった。野生型では、マウスの交配が成立した後4.5日後には子宮における着床斑がしっかりと観察されるのに対し、LPA3 KOマウスではこの時期においては着床斑がまったく観察されなかった。また、野生型では、着床した胎児が均一に子宮内に並ぶのに対し、LPA3 KOマウスでは胎児が子宮内に不均一に並び、スペーシング異常を起こしていることも分かった。 (2)LPA3選択的アゴニストの開発 LPA3選択的なアゴニストの開発を行った。LPAの各種アナログを有機化学的に多数作製し、in vitroでLPA3活性可能を持つLPAアナログを探索した。T13,OMPT,XY-17の3種類をLPA3選択的アゴニストとして同定した。
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Research Products
(6 results)