2005 Fiscal Year Annual Research Report
多様な細胞機能を司る核小体蛋白質による細胞分裂と細胞増殖の間のクロストーク
Project/Area Number |
15370088
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
水田 啓子 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (40166012)
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Keywords | リボソーム生合成 / 核小体 / 核形態 / 酵母温度感受性変異株 / RRS1 / EBP2 |
Research Abstract |
本研究では、酵母変異株を用いて細胞分裂と細胞増殖(リボソーム生合成)間のクロストークの実態を明らかにし、その分子機構を解明することを目指す。我々は、リボソーム生合成の制御機構を研究する過程で、酵母の細胞増殖における膜輸送系(分泌経路)とリボソーム合成系との間の密接な制御関係を見出した。さらにこの制御に必須な新規蛋白質Rrslp、それと相互作用する蛋白質Ebp2pを同定し、Rrs1pおよびEbp2pがリボソーム生合成に必須であることを示した。一方、ヒトEbp2pはEBウィルスゲノムDNAの分配に関与することが示唆されている。本研究では、Rrs1pとEbp2pの機能解析を通じて細胞増殖と細胞分裂のクロストークの分子機構を解明する。今年度の成果は以下のとおりである。 (1)PCRによりランダムに変異を導入して得た温度感受性rrs1変異株にUV照射し、合成致死変異株を取得した。この原因遺伝子は5S rRNAの成熟に必須なRNaseをコードするREX1であった。Rrs1pがリボソーム蛋白質L11,L5と相互作用することを示し、Rrs1pがL11およびL5-5SrRNA複合体をリボソームサブユニット前駆体ヘリクルートするというモデルを提出した。(発表論文Nucleic Acids Res. 33: 4553-4562) (2)PCRによりランダムに変異を導入し、温度感受性ebp2変異株を取得した。ebp2変異株において、制限温度で核形態の異常が観察された。Ebp2pが核小体以外に核膜周辺にも局在することを見出した。この局在と核形態維持との関連について検討中である。
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Research Products
(2 results)