2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15380028
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
大城 閑 福井県立大学, 生物資源学部, 教授 (20115801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 悦範 大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50081550)
稲本 勝彦 大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (50223235)
土井 元章 信州大学, 農学部, 教授 (40164090)
古川 一 大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (40240957)
長谷川 博 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (00090457)
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Keywords | メチル酪酸 / ケト酸 / pyruvate decarboxylase / 個体選抜 / AFLPマーカー |
Research Abstract |
1.シュッコンカスミソウの悪臭成分であるメチル酪酸はケト酸から代謝されて生成すると推測された. 2.ケト酸からメチル酪酸に至る経路を触媒するpyruvate decarboxylase(PDC)の活性は,悪臭が強い品種‘ブリストルフェアリー'の開花直前の花蕾で高かった. 3.ディジェネレートPCRによって,シュコンカスミソウのPDC遺伝子の部分クローニングに成功した. 4.リアルタイムRT-PCRによって品種‘ブリストルフェアリー'の小さいつぼみ(開花4〜5日前)と開花前日のつぼみについて,PDC遺伝子発現解析をおこなところ,開花前日のつぼみのほうが,小さいつぼみより,PDCmRNAのコピー数が2桁多かった.これは,上記のPDCの酵素活性とおなじ結果であった. 5.シュッコンカスミソウのPDC遺伝子を単離したディジェネレートプライマーを用いて,ベニバナカスミソウのゲノムDNAとcDNAのPDC遺伝子の単離を試みたが,期待されるPCR産物は得られなかった.このcDNAは開花直前のつぼみから作成したものではなかったため,改めてcDNAを作成してクローニングをおこなう必要がある. 6.ベニバナカスミソウの花の匂いの強弱に関する個体選抜を継続して行った.選抜開始より3世代を得て,花の匂いに関する系統内分離がまだ見られること,および官能検査により評価のふれもあるが,いくつかの系統は各世代で匂いの評価が一致しており,花の匂い強と匂い弱の純系が育成できる可能性を示すことができた. 7.匂いの強弱に関する選抜指標とするためにAFLPマーカーの導入を検討した.シロバナカスミソウとベニバナカスミソウ間だけでなく,ベニバナカスミソウの匂い強と考えられる系統と匂い弱と考えられる系統間に異なるAFLPが存在することが明らかになった.
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Research Products
(3 results)