2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15380043
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
杉村 順夫 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (20273542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古澤 壽治 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (70127166)
長岡 純治 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (00303933)
北島 佐紀人 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助手 (70283653)
平山 力 独立法人農業生物資源研究所, 主任研究員 (90370676)
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Keywords | ウレアーゼ / タンパクの体内取り込み / クワ / カイコ / トランスポーター / 免疫電顕 |
Research Abstract |
1.クワウレアーゼのカイコ体液への取り込み クワに含まれるウレアーゼがカイコ体液に取り込まれることを詳細に検討した。クワ葉には多量の粘性多糖類が含まれ、比活性の高いウレアーゼを調製することは困難であり、根から抽出することを試みた。得られた根ウレアーゼ標品は、葉ウレアーゼと電気泳動的に同一であり、器官特異的アイソザイムは存在しなかったので、この標品を用いて、取り込みに関わる因子と取り込みルートを調べた。その結果、 (1)5齢の吐糸開始直前1〜2日前に投与したとき、投与ウレアーゼの約10%が体液から回収された。 (2)ナタマメ種子由来ウレアーゼ、Bacillus pasteurii由来ウレアーゼの体内取り込みは限られていた。一方、クワウレアーゼの取り込み効率は高く、選択的取込みの特異性が認められた。 (3)取り込み部位は中腸円筒細胞の微絨毛であることを、金コロイド免疫電顕で明らかにした。 (4)取り込まれたウレアーゼは、抽出したウレアーゼと電気泳動的挙動が異なり、体液への輸送過程で分子修飾を受けていることが示唆された。 2.大腸菌でのクワウレアーゼの発現 昨年度に単離したウレアーゼ遺伝子を発現用ベクターに挿入し、大腸菌でのウレアーゼ発現を検討した。ビオチンtagウレアーゼが大腸菌抽出液の上清部から回収され、弱いウレアーゼ活性が検出された。 3.新規トランスポーターの探索 昨年度において、ウレアーゼとは異なる2種類のクワ葉タンパク質が体液に取り込まれることを見出した。2次元電気泳動でこれらのタンパク質を精密に分離した結果、pI5.7〜6.5、分子量29〜32Kの範囲内に6種類のタンパク質が混在していることが明らかになった。
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Research Products
(5 results)