2005 Fiscal Year Annual Research Report
水田土壌生態系各部位に生息する微生物のphylogeny
Project/Area Number |
15380051
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木村 眞人 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (20092190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅川 晋 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (50335014)
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Keywords | メタン生成菌 / メタン酸化菌 / 16S rDNA / 水田作土 / PCR-DGGE / RNA / 群集構造 |
Research Abstract |
本研究は、水田土壌各部位の微生物群集をDNAの塩基配列から解析し、水田土壌生態系各部位に生息する微生物群集構造を系統遺伝学的に明らかにすることを目的に、平成17年度は、水田作土層から土壌を採取しDNAおよびRNAを抽出した後、メタン生成古細菌の16Sリボゾームをターゲットとするプライマーを用いてPCR増幅後、そのDGGEバンドパターンを比較して、メタン生成古細菌群集の中で、活性を有する群集を推定した。また、水田に施用した稲ワラに生育するメタン酸化菌群集を膜局在性のpmoA/amoAに特異的なプライマーを用いてPCR-DGGE分析した。 その結果、メタン生成古細菌群集のDGGEバンド数はDNAとRNAで一致し、年間を通していずれのメタン生成古細菌も活性を維持して存在すること、しかしDGGEバンドの強度は、DNAとRNAで異なることから、メタン生成古細菌群集中の一部の群集が高い活性を有することが明らかとなった。同様の結果が水田作土層中の真性細菌群集についても明らかとなり、水田土壌中に存在する各微生物は年間を通して活性を維持しているものと推察した。 また、稲ワラに生育するメタン酸化菌群集は、稲ワラの部位(葉身か葉鞘か)、施用部位(土壌表面か作土中か)によって異なり、季節変動も観察された。DGGEパターン中、特徴的なバンドの塩基配列を解読した結果、Methylomonas methanica(I型)、Methylococcus capsulatus(X型)、Methylocystis parvus(II型)、Nitrosomonas europaea(β-Proteobacteria)、Nitrosococcus oceani(γ-Proteobacteria)に近縁であることが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Phylogenetic study on a bacterial community in the floodwater of a Japanese paddy field estimated by sequencing 16S rDNA fragments after denaturing gradient gel electrophoresis.2006
Author(s)
Shibagaki-Shimizu, T., Nakayama, N., Nakajima, Y., Matsuya, K., Kimura, M., Asakawa, S.
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Journal Title
Biology and Fertility of Soils (in press)
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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