2003 Fiscal Year Annual Research Report
テルペン関連合成酵素の機能解析および新規機能性環化酵素の創製
Project/Area Number |
15380081
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
星野 力 新潟大学, 農学部, 教授 (30165542)
|
Keywords | ジテルペン / ラノステロール / トリテルペン / ホペン / 非天然型アミノ酸 / スクアレン合成酵素 |
Research Abstract |
テルペノイド関連酵素として 1)結核菌由来のジテルペン合成酵素をとりあげ、ゲラニルゲラニルニリン酸が環化してハリマン骨格を形成する事を日本農芸化学会で発表した。酵素反応で得られるハリマン化合物には二リン酸が脱離してアルコール体として得られるが、これは大腸菌由来のフォスファターゼで加水分解するために起こる事を明らかにした。 2)スクアレン合成酵素も取り上げ、メタンガス資化細菌のスクアレン合成酵素のクローニングに成功し、現在部位特異的変異酵素を作成し機能解析を進めている。 3)メタンガス資化細菌にはステロールを含む事が報告されていた。この細菌の無細胞抽出液を用いいてオキシドスクアレンを基質とした酵素反応を行ったところ、ラノステロールを生成する事をGC-MSやNMRで確定した。現在スクアレンエポキシダーゼやラノステロール合成酵素をクローニング実験を進めている。 4)スクアレン環化酵素に部位特異的に非天然型アミノ酸の導入することを目指し成功した。その成果を日本農芸化学会で発表した。この研究はスクアレン環化酵素の触媒機構の一つとしてカチオン/π相互作用が提案されているが、その実証が不十分であることから開始した。現在O-メチルチロシンとP-アミノフェニルチロシンの部位特異的変異株の作成に成功し、機能解析を進めている。 5)スクアレンが環化して最終カチオンが生成するが、そのカチオンをクエンチするために脱プロトンが起き、二重結合が導入される。その最終カチオンの周りに存在するアミノ酸を部位特異的変異手法を用いて徹底的に機能解析した。その成果をBiosci.Biotechnol.Biochem.に投稿し受理された。 まだ、論文作成に至ってない研究進行中のものが多いが、確実に研究成果が上がってきていると考えている。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] T.Sato: "Site-directed mutagenesis experiments on the putative deprotonation site of squalene-hopene cyclase from Alicyclobacillus acidocaldarius"Biosci.Biotechnol.Biochem.. 68/3(印刷中). (2004)
-
[Publications] 星野 力: "生物有機化学"三共出版. 236 (2003)