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2003 Fiscal Year Annual Research Report

森林生態系の炭素・窒素蓄積メカニズムの解明とその潜在的炭素・窒素蓄積量の推定

Research Project

Project/Area Number 15380105
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

徳地 直子  京都大学, フィールド科学教育研究センター, 助教授 (60237071)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 廣部 宗  宮崎大学, 農学部, 助教授 (20363575)
大手 信人  京都大学, 農学研究科, 助教授 (10233199)
Keywords物質循環 / 炭素 / 窒素 / バイオマス / 渓流水
Research Abstract

地球温暖化の進行に伴い、炭素固定源としての森林生態系の役割が注目されてきている。しかしながら、森林生態系が炭素を蓄積する場として最も重要な土壌における炭素蓄積メカニズムについては、いまだに解明されていない点が多い。その中でも、森林生態系の発達に伴って、森林土壌の炭素蓄積量がどのように変化するのか、あるいは、土壌の炭素蓄積は森林のスケールよりさらに長いスケールでの現象であるのか、など近年の急速な大気中の二酸化炭素濃度の上昇に大きく影響する要因すら明らかになっていないことが多い。そこで、本研究では、集水域単位で管理が行われ、多様な林齢の森林生態系が同一の気候条件下に存在する和歌山研究林およびその近郊の森林生態系を対象に、森林生態系における炭素・窒素蓄積メカニズムの解明と、その潜在的炭素・窒素蓄積量の把握を目的として研究をおこなう。本研究は主に3つの研究から構成される。
1 森林生態系の成立に伴う炭素・窒素蓄積過程の追跡
2 炭素・窒素のインプットを操作した4年間にわたる長期実験
3 わが国を代表する森林生態系における潜在的炭素・窒素蓄積量の評価
これらから、得られた炭素・窒素蓄積メカニズムにおいて主要であると考えられた蓄積成分の吸着実験をわが国を代表する森林生態系を含む北海道・芦生・和歌山の各研究林の土壌を対象に行い、潜在的炭素・窒素蓄積量を推定することを目的としている。
本年度の研究実施として、上述の1についてデータ収集を開始した。和歌山研究林近傍で同一樹種の伐期の異なる森林において、森林土壌を採取し、炭素・窒素蓄積に関して、その定量を行った。その結果、森林バイオマスの炭素・窒素蓄積量は森林の成立後の年数に従って増加し、植栽後ほぼ40年であたまうちがみられることがあきらかになった。植栽後の森林の成長に伴ってバイオマスの蓄積が顕著に変化するが、蓄積量として重要であるのは森林土壌であることが確かめられた。同時に、量水堰を設置し、森林集水域からの流出水のモニタリングを開始した。これにより若齢林からの流出水は降水に対する流量増加のピークが壮齢林に比較して明瞭であり、従来いわれているような森林の水土保全機能が発揮されるには植栽後数十年を要することが示唆された。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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