2004 Fiscal Year Annual Research Report
うらごけ材の高歩留まり単板切削を目指した針葉樹小径木用ベニヤレースの開発
Project/Area Number |
15380123
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
小林 純 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (20112881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栃木 紀郎 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (00015661)
大林 宏也 東京農業大学, 地域環境科学部, 講師 (10223942)
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Keywords | 単板歩留まり向上 / 単板品質 / ベニヤレース / うらごけ材 / 小径木 |
Research Abstract |
目的:うらごけ材を原料とした単板切削における歩留まりと単板品質の向上を目的として、中心定規切削(切れ刃線と原木中心軸が平行)に対する側面定規切削(切れ刃線と原木を円錐台と仮定した場合の母線とが平行)の効果を比較検討した。 1.原木事情の実態調査とその緒果:工場で実際使われている原木の事情を把握し、原木の元口径と末口径を調査するために、2004年8月に宮城県の石巻にある(株)東京ボード石巻工場で約300本の単板用針葉樹原木の調査を行った。平均元口径:27.5cm,平均末口径:24.5cm,平均径差:3cmであった。 2.調査緒果に基づく歩留まり向上の予測:およそ7.96%の歩留まり向上が予測された。即ち1日に71m3,1ヶ月に1200m3の原木を節約できる。それは、1日に58万円、1ヶ月1422万円の原木費用の節約に相当し、さらに電力や労力の節約も期待される。 3.モデル機の試作:割り箸用ベニヤレースを用いて、刃物の切れ刃線が原木を円錐台と仮定した場合の母線に平行になるように改造し、側面定規切削を可能にした。 4.側面定規切醐の効果(歩留まりと単板品質の向上).側面定規切削は中心定規切削より、単板歩留まりと単板晶質が向上(厚さむらは小さくなり、乾燥後の変形も小さくなった)した。単板晶質は、目切れ角が大きくなると表面粗さは大きくなり、曲げ一性能は低下したので、その影響を受けたためと考えられる。薄い単板ほど歩留まり向上の効果が大きく、厚い単板ほど品質向上の効果が大きかった。 5.結論:側面定規切削を行うことによって、うらごけ材を原料とした単板切削において高歩留まりと単板品質の向上が達成できる。従ってそのような針葉樹小径木用ベニヤレースの開発の意義が確認された。
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Research Products
(1 results)