2003 Fiscal Year Annual Research Report
アグロフォレストリーの作物環境ストレス軽減機能の解明
Project/Area Number |
15380172
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
櫻谷 哲夫 京都大学, 農学研究科, 教授 (00260612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 浩和 京都大学, 農学研究科, 助手 (50303871)
縄田 栄治 京都大学, 農学研究科, 助教授 (30144348)
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Keywords | アグロフォレストリー / ハイドローリックリフト / 根系 / Markhamia lutea / マンゴー |
Research Abstract |
平成16年度は,京都大学農学研究科の農場ハウス内と東北タイ・コンケン大学の農場で実験を行った.京都大学では,樹木の主根と浅根の各根圏層に異なる水分状態が作出でき,かつ浅根の観察と主根の水流量の測定ができる実験装置を作製した.この装置は底面が透明なアクリル板の根箱(1m×1m,深さ0.2m)を地面上20cmに設置したものであり,樹木主根は根箱中央のパイプより地中に,浅根は根箱内に伸張できるようにしてある.この装置4個にアグロフォレストリー樹種であるMarkhamia luteaを植え,樹高が数10cmに達した時,樹木の周囲に陸稲を播種した.陸稲が十分生育した時を見計らって灌水を中止し,気孔コンダクタンスや光合成速度の測定を行う予定であったが,研究初年目ということもあり,樹木は実験に適する大きさには至らなかった.適切な樹高となる16年度に実験を再開する. コンケン大学では,樹木としてMarkhamia luteaのほかにマンゴーを用いた.農場に栽培されていたマンゴーの植栽列(間隔約15m)の間に,乾季に入った12月からトウモロコシを栽培しはじめ,マンゴーのハイドローリックリフトがトウモロコシの生育に及ぼす影響を現在調べている.実験はなお継続中のため,データの解析は16年度に行う予定である.Markhamia luteaは種子から栽培したため現在幼木の状態であり,実験に適した大きさに生長するのを待って実験を開始する.
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