2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15380227
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐原 健 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (30241368)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安河内 祐二 農業生物資源研究所, ゲノム研究グループ, 主任研究官 (50355723)
|
Keywords | カイコ / BAC / FISH / 突然変異地図 / RAPD地図 / 性染色体 / 染色体同定 / コンティグ |
Research Abstract |
昨年度、BAC-FISHにより、カイコ染色体数(n=28)と同数の全28連関群からなるRAPD地図との統合を果たしたマッピングデータを、対応する遺伝子座と比較することにより、遺伝学的な地図と染色体上の物理的なBACの相対的な位置関係を対応づけることができた。詳細については、染色体とBACシグナルの位置関係を測定する必要があるものの、両者はほぼ一致すると考えられる。しかしながら、少数の不一致も認められたことから、多動原体型染色体における染色体組み換えの頻度にも、染色体構造もしくは部位による差がある可能性が示唆され、この点の研究に新たな道が開かれた。 本年度はカイコ染色体の個別同定法を基盤として、全染色体一括認識と核型検定を行えるシステムの構築を行い、80年以上の長きにわたり不可能であった、カイコ核型を明らかにした。各染色体特異的なBACクローン2〜4個を含む62個のBACプローブを2色のプローブで特定することに成功した。昨年度、バックグラウンドシグナルを低く抑えるために用いた雄ゲノムDNAを一挙に5〜10倍に増加させることで、これほど多数のBACからの特異シグナルと得ることに成功した点と、通常のDAPI染色により判別可能である染色体を新たに2つ発見したこと、ならびにW染色体がBACプローブの追加シグナルにより特定できたことが本成功の鍵となった。 また、コンティグ化されたBAC-FISHの一部を用いることによりHOX遺伝子群のマッピングを行い、カイコのHOXがDrosophilaとはことなる分割タイプであることを証明した。
|
Research Products
(7 results)