2004 Fiscal Year Annual Research Report
エイズウイルスおよび宿主のもつ亜鉛蛋白質を標的とした抗エイズ医薬の分子設計
Project/Area Number |
15390038
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大塚 雅巳 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (40126008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 良成 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (20194409)
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Keywords | エイズウイルス / 亜鉛蛋白質 / 亜鉛錯体 / NFκB |
Research Abstract |
エイズウイルスHIV-1はヒトのヘルパーT細胞に感染後、細胞内の核DNAに組み込まれてプロウイルスとなり、数年にわたり潜伏状態となるが、ある刺激を受けてプロウイルスが転写・翻訳されるとエイズウイルスの増殖が始まる。このエイズウイルスのライフサイクルには種々のウイルス由来、宿主由来の蛋白質が関与しており、エイズ治療法開発の際の分子標的となっている。 本研究ではエイズウイルス複製のプロセスのなかで、比較的未開拓の、ヌクレオカプシド蛋白質、インテグラーゼ、NFκB、HIV-EP1、Sp1およびウイルス蛋白質HIV Tatに着目した。これらの蛋白質はいずれも亜鉛を含有しているか、亜鉛と密接に関連している蛋白質である。 研究代表者らは、ピリジンと2つのキレート性側鎖からなり、亜鉛と強固に結合する人工化合物の設計と合成を行い、各種の亜鉛蛋白質の機能阻害を達成してきた。平成15年度はピリジン環への芳香族置換基の導入と、キレート側鎖としてシステアミンに加えヒドロキサム酸側鎖の導入を行った。フェニル基、2-トリル基、3-トリル基、4-トリル基、3,5-ビストリフルオロメチルフェニル基、3,4-ジメトキシフェニル基、1-ナフチル基、3-クロロフェニル基の種々の芳香族置換基をもつピリジンを合成した。 平成16年度にはアウリントリカルボン酸をはじめとするポリフェノール性カルボン酸がNFκBを阻害することを見いだした。また、エバンスブルーもNFκBを阻害することを明らかにした。これらの化合物とNFκBとの複合体についてコンピュータを用いたシミュレーションを行った。
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Research Products
(5 results)