2004 Fiscal Year Annual Research Report
1分子イメージング画像システムによる糖尿病でのインスリン開口放出不全機構の解明
Project/Area Number |
15390108
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
永松 信哉 杏林大学, 医学部, 教授 (80231489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今泉 美佳 杏林大学, 医学部, 講師 (40201941)
渡邊 卓 杏林大学, 医学部, 教授 (00191768)
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Keywords | インスリン / TIRFM / 開口放出 / 1分子イメージング / 膵β細胞 / 糖尿病 / インスリン分泌 |
Research Abstract |
前年度に形質膜直下における単一インスリン顆粒の動態、すなわち、分泌顆粒と形質膜のdocking、fusionに至る過程を詳細に解析できるシステムTIRF(total internal reflection fluorescence)を確立した。この方法を用いて、初代培養膵β細胞からのインスリン顆粒開口放出機構の解明を試みた。その結果、グルコース刺激第1相のインスリン分泌においては、インスリン放出は、予めβ細胞膜に結合しているインスリン顆粒からおこり、第2相のインスリン放出は細胞内にある顆粒が細胞膜に移動してきて直ちにfusionが起こることが明らかになった。すなわち、インスリン分泌第1相と第2相の開口放出は全く違った機構で行われていることが明らかとなった。次に、インスリン顆粒を形質膜にdockingさせるSNARE蛋白質、本研究ではsyntaxin1のインスリン開口放出過程における生理作用の解明を試みた。すなわち、syntaxin1においてcoiled-coil構造を呈しているH3 domainをTATペプチドに融合させ、TAT-H3を作成し、これを生きた細胞内に導入し、syntaxin1の機能を阻害した時のインスリン顆粒のdocking/fusionの動態をTIRFシステムにて解析した。その結果、syntaxinlは膜に結合しているインスリン顆粒の放出において重要な役割を有していることが明らかとなった。
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Research Products
(7 results)