2004 Fiscal Year Annual Research Report
胆管粘膜でのToll-like receptorの発現とその制御異常-培養胆管上皮および肝・胆管組織を用いた分子病理学的研究-
Project/Area Number |
15390114
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中沼 安二 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (10115256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 素子 金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (70225895)
原田 憲一 金沢大学, 医学系研究科, 講師 (30283112)
佐藤 保則 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (30324073)
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Keywords | トル様受容体 / 胆管系 / 自然免疫 / フラクタルカイン / シグナル伝達 / 原発性胆汁性肝硬変 / 生体防御 / 培養 |
Research Abstract |
胆管系疾患の病態形成へToll-like receptor(TLR)の関与を、人体材料(肝胆管組織)および培養胆管上皮を用い検討し、以下の結果を得た。 1.胆管系での自然免疫関連分子の発現と胆管病態の制御:肝内胆管では自然免疫に関連するトル様受容体(TLR)1-6や抗菌ペプチドβdefensin等が恒常的に発現することを明らかにした。感染性胆道系疾患でこれら分子の発現が亢進し,胆管系の生体防御に関連していた。原発性胆汁性肝硬変(PBC)では,傷害胆管でのTLR4の活性化,フラクタルカインやその受容体CX3CR1の発現亢進,リンパ球走化が胆管炎の発生に関連していた。さらに,PPAR-γリガンド(15d-PGJ2)が培養胆管上皮でのTLR4活性を抑制,サイトカイン,ケモカイン産生を抑制することを明らかにした。自然免疫の活性化を背景に発生するPBCの胆管病変を,PPAR-γリガンドを用い制御・抑制できる可能性が示された。 2.自然免疫と胆管上皮アポトーシス:PAMPs(pathogen associated molecular patterns)処理により胆管上皮細胞でアポトーシス関連分子(Bcl-2↓やFas↑)が異常発現し,アポトーシス促進的に作用することを示した。この系に関与するTLRファミリやNOD、さらに細胞内シグナル伝達を明かにしつつある。 3.動物モデルでの検討:フラクタルカイン受容体CX3CR1ノックアウトマウスを用い、胆管上皮の培養株を樹立した。フラクタルカイン発現のシグナル伝達を解析している。
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Research Products
(2 results)