2004 Fiscal Year Annual Research Report
網羅的SAGE解析とGICHIP開発による消化管癌の分子病態解明と診断応用
Project/Area Number |
15390116
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
安井 弥 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40191118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 宏文 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (50253068)
大上 直秀 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (60346484)
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Keywords | SAGE解析 / 胃癌 / Ex-STOMACHIP / CLDN18 / SNP |
Research Abstract |
SAGE法により、世界最大のSAGEライブラリーを完成し(GEO accession no.GSE545)、胃癌の発生・進展に関与する多くの遺伝子を同定してきた。胃癌SAGEライブラリーとデータベース中の主要な12種類の正常臓器のライブラリーとの比較から、癌特異的発現遺伝子候補をリストアップし、定量的RT-PCR法による実際の胃癌と正常臓器における発現解析により、少なくとも8遺伝子が特異的に発現することを見い出した。これらについて、抗体作成、ELISA系の構築を行った。一方、SAGEライブラリーの比較から、胃癌において発現が低下あるいは消失している遺伝子をリストアップし、定量的RT-PCRによってClaudin-18(CLDN18)遺伝子が65%の胃癌で発現抑制されていることを見い出した。CLDN18遺伝子の5'UTRにG/AのSNPが存在することを新規に見い出した。胃癌症例(154例)と健常対照症例(304例)におけるジェノタイプ解析を行ったところ、A/GおよびG/G型が胃癌症例で有意に高頻度であり、ORは5.17(95%CI:2.01-13.3)であった。 独自に作成したオリゴDNAアレイ(Ex-STOMACHIP)を用いて診断への導入について検討を行った。まず、SAGEで抽出した164の特異遺伝子とともに、既知の癌関連遺伝子、悪性度や薬剤感受性のマーカー遺伝子を含む合計で395遺伝子を搭載したアレイを作成した。20例の胃癌組織について遺伝子発現を解析し、T grade、N grade、Histologyなどを判別する有意な遺伝子群を抽出した。これらについて、定量的RT-PCR法にて多数症例について発現を検討し、発現レベルと臨床病理学的事項との関連を検証した。今後、そのいくつかについては、発現ベクターを作成し、生物学的機能について検討する予定である。
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Research Products
(12 results)