2004 Fiscal Year Annual Research Report
CD44細胞質内ドメイン会合分子の網羅的な同定・クローニングとその機能解析
Project/Area Number |
15390122
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
張ケ谷 健一 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40101894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 元生 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (40262026)
東 守洋 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (00323395)
川名 秀忠 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (80359596)
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Keywords | 遺伝子 / 癌 / 生体分子 / 蛋白質 / CD44 / CD44シグナリング / RhoA |
Research Abstract |
1.CD44細胞質内ドメインをbaitとしたYeast Two Hybrid法で最も初期に同定されたRanBPMはCD44シグナリングにおいてRho A活性化を仲介することが見出され,そのsiRNA導入はHeLaS3細胞のCD44依存性運動能を完全にブロックした。したがって、RanBPMはCD44誘導性癌細胞運動能を阻止する分子ターゲットとなる可能性が示唆された。昨年に引き続きRanBPM-CD44分子会合の機作を検討した。RanBPMはLisH/CTLH domainを介してCD44 ERM binding domainに会合することが判明した(44^<th> Annual Meeting of ASCB, Washington DC, manuscript in preparation)。このRanBPMパラローグである分子をコンピュータ検索によって同定、分子クローニングを行った(RanBPM 10)。この分子の機能に関しても現在、検討中である。 2.Yeast Two Hybrid法で得た新規分子(仮称3-19)のクローニングを行った。1289bpのヌクレオチドから成り、292アミノ酸からなる分子でEVH-1domain, LCR domainをもつ。この分子のsiRNAeをHeLaS3細胞に導入し、Boiden chamberを用いて運動能を測定するとこの分子のノックアウト細胞では優位に運動能が低下していた。Myc-Tag付き発現ベクターに組み込み、293T細胞でのタンパク質発現を確認した。現在、免疫沈降法でのCD44分子との共沈確認を行っている。又、HeLa細胞CDNAライブラリーより、この分子のスプライシングバリアントを5クローンクローニングし、組織発現パターン、機能を解析中である。 3.CD44分子の炎症調節における機能を解析するため、CD44ノックアウトマウス(KOマウス)を用いて、Zymosanを用いた関節リウマチ類似関節炎モデルを作成した。KOマウスではWild typeマウスに比較し、より強い関節炎反応が生じることを見出した。この差異はCD44KO細胞を解析した結果、CD44がToll-like receptor抑制因子であることを解明した(パテント申請中)。この結果はCD44がinnate immunityや獲得免疫に重要な働きをする分子であることを示す(manuscript in preparation)。
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Research Products
(1 results)