2004 Fiscal Year Annual Research Report
EBウイルス感染細胞におけるTGF-β1シグナル伝達の異常に関する研究
Project/Area Number |
15390150
|
Research Institution | National University Corporation Tottori University |
Principal Investigator |
西連寺 剛 国立大学法人鳥取大学, 医学部, 教授 (10117351)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 幸夫 国立大学法人鳥取大学, 医学部, 助手 (70144657)
|
Keywords | EBウイルス(EBV) / TGF-β1 / TGF-βレセプター / TGF-β1シグナル伝達 / Burkitt'sリンパ腫 / EBV発がん機構 / EBV再活性化 / siRNA |
Research Abstract |
1.Burkitt'sリンパ(BL)腫細胞株AkataはTGF-βII型レセプターを欠損している: Akataは、TGF-β1で細胞増殖抑制及びEBV再活性化が誘導されない。AkataにおいてTGF-βレセプターII型(RII)mRNA発現に欠損が認められた。TGF-βRII発現ベクターをAkataへ導入するとTGF-βRIImRNA発現が誘導されTGF-β1による細胞増殖抑制、及びEBV再活性化が誘導された。Akataをヒストン脱アセチル化酵素阻害剤trichostatine A処理するとTGF-βRIImRNAが誘導された。AkataのTGF-βRII発現の欠損は、遺伝子の異常ではなく、転写レベルの異常である(投稿中)。 2.p38及びc-myc siRNAはEBV再活性化を抑制する: GT38細胞内潜伏EBV遺伝子はTPAにより再活性化される。TPA添加後c-myc発現及びp38MAPKのリン酸化が誘導され、EBV前初期遺伝子BZLF1は、その後に検出された。p38及びc-mycのsiRNAは、p38リン酸化及びc-myc発現を抑制し、同時にEBV再活性化を抑制した。p38やc-mycはTPAによるEBV再活性化に関わるシグナル分子であり、それぞれのsiRNAはこれらを特異的に抑制することを明らかにした。 3.ヒドロキンウレア(HU)らによるEBVゲノムの除去及びHU耐性細胞クローンの出現。 BL細胞株は、HU高感受性でHU処理で細胞内EBVゲノムが用意に減少した。しかしHU長期間処理した細胞ではHUによりEBVゲノムが除去されない耐性細胞クローンの出現を認めた。
|
Research Products
(9 results)