2004 Fiscal Year Annual Research Report
膜型レクチン分子による免疫細胞機能制御についての研究
Project/Area Number |
15390158
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
鍔田 武志 東京医科歯科大学, 大学院・疾患生命科学研究部, 教授 (80197756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安達 貴弘 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (50222625)
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Keywords | Bリンパ球 / 抗原受容体 / CD22 / シグナル伝達 / CD72 / IgE / IgA / レクチン |
Research Abstract |
CD22はシグレックファミリーの1つでa2,6シアル酸に特異的に結合する。また、CD72はC型レクチン様ドメインを持つ膜分子である。CD22およびCD72分子は細胞内領域に抑制性チロシンモチーフ(ITIM)を持つ。これらの膜型レクチン分子はB細胞に発現し、フォスファターゼSHP-1を活性化することによりBCRシグナル伝達を負に制御する。我々は、CD22がナイーブB細胞の発現するIgM-BCRやIgD-BCRを介するシグナルを負に制御するが、記憶B細胞の発現するIgG-BCRを負に制御しないことを明らかにし、記憶免疫応答の際の迅速なB細胞活性化に関わることを示唆した。そこで、今年度は、CD22およびCD72がIgA-BCRおよびIgE-BCRを制御するか検索し、CD72は免疫グロブリンクラスに関わらずBCRシグナルを負に制御するが、CD22はIgA-BCRシグナル伝達を負に制御するが、IgE-BCRシグナル伝達は制御しないことを明らかにした。これらの結果は、IgE陽性B細胞は記憶応答の1つとして、抗原刺激に迅速に反応するが、IgA陽性B細胞は、抗原に迅速には反応せず、より構成的に抗体産生をおこなうことを示唆している。また、我々は、CD72の生体内での機能を解析するため、CD72シグナル変異体遺伝子ノックインマウス樹立用のコンストラクトを作成し、変異ES細胞を樹立した。また、CD72の構造と機能を解明するために、可溶CD72分子用のコンストラクトを作成し、ミエローマ細胞や大腸菌を用いて組み換えタンパクを作成した。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Ectopic CD40 ligand expression on B cells trigger intestinal inflammation.2004
Author(s)
Kawamura, T., Kanai, T., Dohi, T., Uraushihara, K., Totsuka, T., Iiyama, R., Taneda, C., Yamazaki, M., Nakamura, T., Higuchi, T., Aiba, Y., Tsubata, T., Watanabe, M.
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Journal Title
J.Immunol. 172
Pages: 6388-6397
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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