2003 Fiscal Year Annual Research Report
地理情報システムを用いた保健、医療、福祉供給体制シミュレーションと施設配置の評価
Project/Area Number |
15390169
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
宇田 淳 広島国際大学, 医療福祉学部, 助教授 (70309673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 幸子 広島国際大学, 医療福祉学部, 講師 (90309667)
渡邉 一平 広島国際大学, 医療福祉学部, 助教授 (50147162)
河口 豊 広島国際大学, 医療福祉学部, 教授 (10009532)
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Keywords | 地理情報システム / 地域計画 / 施設配置 / シミュレーション / 保健・医療・福祉 / 需要 / 供給 |
Research Abstract |
本年度は、地理情報システムの根幹となる、システムの開発を行った。開発は、システムの基本データベースの作成と道路網を利用した到達圏、ハフモデルの適応などシミュレート機能である。特にデータベースエンジンのファイル構造、データ構造を実際に地理情報システム上に展開するデータベースの作成に労力を集中した。(1)基盤データベースの整備は、約9000項目について、期間1975〜2002年のデジタルデータを蓄積、構築した。(2)データベースの構築に際し、同一出典データに関して、時系列情報管理手法を確立し、データ更新作業の軽減とデータの整合性の確認システムを構築した。その結果、データソースであるデジタルデータベース、統計書の信頼性が低いことが分かった。情報の品質管理および定義の明確化など、情報の精度をについて、再度検討する必要がある。(3)施設データでは、出典により施設名称が異なり、同定作業が必要となり、データベースの構造が多重化した。(4)施設所在地のプロット作業は、ジオコーディング(住所データを解析して、自動的に地図上にポインティングする)技術の進歩によって、都市部では概ね解決した。しかし、次年度予定する中山間地域などのシミュレートには、対応できない。(5)ハフモデルを利用した診療圏分析、受療人口算出などを簡易に作成できることを確認した。(6)道路交通網から到達圏計算、ルート検索が可能であるなど、災害分析や医療提供施設の選択モデルなどの可能性を確認した。(7)蓄積したデータベースより、小児医療の動向について、小児人口、医療施設分布等を分析、幼保一元化などの適応についても検討し、データベース自体の汎用性を確認した。(9)市区町村合併などトポロジー(面認識)における、行政界変更のリレーションについて検討し、市町村合併、医療圏の変更をシミュレート可能なデータベースとして構築した。
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