2004 Fiscal Year Annual Research Report
細胞マイクロアレイ法を用いた抗原特異的リンパ球および抗原受容体遺伝子検出法の開発
Project/Area Number |
15390176
|
Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
岸 裕幸 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (60186210)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北島 勲 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (50214797)
村口 篤 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (20174287)
近藤 佐千子 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (80361955)
|
Keywords | 細胞マイクロアレイ / 抗原特異的リンパ球 / 抗原受容体遺伝子 / 抗体医薬 |
Research Abstract |
近年、標的特異的医薬としての抗体医薬が見直され、からだに優しい医薬として注目を集めている。製薬業界においても、抗体医薬の開発はここ数年着実に伸び続けている。抗体医薬の開発において、まず、病原体等に特異的な抗体およびそれを産生するBリンパ球を探し出す必要があり、従来はマウスを用いたハイブリドーマ法、ヒトBリンパ球を用いたEBウィルスによる形質転換法、最近のファージディスプレイ法に代表される分子生物学的手法を用いて病原体特異的抗体の探索が行われてきた。しかし、抗体医薬を開発していく上においてさらに効率のよい、簡便な抗原特異的抗体産生B細胞検出法が求められている。 我々は、本研究において、ちょうどBリンパ球が1個入る大きさのマイクロウェルが10万から100万ウェル、アレイ状に規則正しく配置されたチップ(マイクロウェルアレイチップ)を用いて、抗原特異的Bリンパ球の検出および抗体遺伝子の取得を効率よくできるシステムの開発を行ってきた。今回、細胞マイクロアレイ法の改良を行い、より多くのリンパ球の反応を、より正確に、より迅速に測定できるようになった。また、0.1%の頻度の抗原特異的Bリンパ球の検出は問題なく行われることを示した。検出感度については、今後さらにシステムを改良することで検出の精度を上げていきたいと考えている。また、これまでRT-PCR法で抗体遺伝子を増幅していたが、5'-RACE法を応用することで、Bリンパ球だけでなくTリンパ球の抗原受容体遺伝子も増幅できる方法を開発した。これにより、本システムを用いることにより、マウス、ヒトはおよばず様々な動物種の抗原特異的抗体ないしT細胞受容体を作製することが可能となった。 今後本システムを用いて抗体医薬の開発を進めていきたい。
|
Research Products
(5 results)