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2003 Fiscal Year Annual Research Report

覚醒剤が検出された剖検例の死亡前の病態解明に関する研究:骨格筋と腎臓の障害の検討

Research Project

Project/Area Number 15390215
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

久保 真一  徳島大学, 医学部, 教授 (10205122)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 石上 安希子  徳島大学, 医学部, 助手 (60359916)
後藤田 貴子  徳島大学, 医学部, 助手 (50304506)
徳永 逸夫  徳島大学, 医学部, 助教授 (30116842)
Keywords覚せい剤 / 死因 / 腎臓 / 骨格筋 / ミオグロビン / HSP70 / c-Fos / 免疫組織化学
Research Abstract

覚せい剤(MA)が血中または(および)尿中から検出された法医剖検症例22例の腎臓を資料としてミオグロビン,70 kDa heat shock protein (HSP70),c-fos gene product (c-Fos),tumor necrosis factor α(TNF-α)を免疫組織化学的に染色し,死亡時のMA濃度との関係,その意義を検討した。
免疫組織化学的染色の結果,ミオグロビン,HSP70については良好な染色像が得られたが,c-Fos, TNF-αについては,明らかな染色像は得られなかった.
ミオグロビンは16例(73%)で陽性であった。ミオグロビン陽性症例の場合,血中MA濃度は8.39±3.43 mole/dlで,陰性症例(0.198±0.076 mole/dl)よりも有意に高かった(p=0.0011)。ミオグロビン陽性症例のうち、骨格筋標本が保存されていた症例について、ミオグロビンを免疫組織化学的に染色したところ、ミオグロビンの染色性が対照群に比し低下していた。これらの結果は,覚せい剤濫用者が死亡の直前に骨格筋傷害を生じていたことを示すものと考えられた。
さらに,HSP70について免疫組織化学的に染色したところ,5例(23%)で陽性であった。HSP70の陽性例と陰性例の間で血中MA濃度に明らかな差異は認められなかった。
ミオグロビンとHSP70の免疫反応性の相互関係を検討したところ,HSP70陽性症例の80%がミオグロビン陽性であった。
従って,MAが検出された剖検例における腎臓の障害(HSP70の発現)は,ミオグロビンが引き起こしたものと推定された。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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