2004 Fiscal Year Annual Research Report
心筋の酸化ストレス応答を媒介する蛋白ORAIPの受容体の同定
Project/Area Number |
15390240
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
世古 義規 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30240708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
進藤 隆行 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (90345215)
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Keywords | oxidative stress / cardiac myocytes / bioactive substance / autocrine / receptor / apoptosis / ischemia / reperfusion / hypoxia / reoxygenation |
Research Abstract |
1.心筋の酸化ストレス応答を媒介する生理活性因子(ORAIP)のリコンビナント蛋白の作成:ORAIP遺伝子の3'側に標識タグとしてFLAGと(6X His)をつないだ発現vectorを作成し、適当なcell lineにtransfectionすることにより発現させcell lysateを回収し、それをNiカラムとFLAGのアフィニティー・カラムにかけることによりrecombinant ORAIPを精製した。2.ORAIPの受容体の同定:培養心筋細胞から超遠心により細胞膜分画を抽出し、界面活性剤により膜蛋白の活性を保持した状態で可溶化し、recombinant ORAIPと反応させ免疫沈降することにより分子量約70kDのORAIP受容体を同定した。再酸素化刺激によりORAIP受容体の細胞膜分画における発現が有意に増加した。また、ラットの冠状動脈を30分間結紮後開放することにより心筋虚血再灌流のモデルを作成し、ORAIP受容体の発現を解析したところ、再灌流後60分以内に心筋細胞膜上に有意に発現誘導された。ORAIPの発現も再灌流後15〜30分以内に心筋細胞膜上に明らかに認められた。3.酸化ストレス刺激に反応して心筋細胞から放出される生理活性因子の中で細胞保護的に作用する物質の同定:心筋細胞に対してアポトーシス誘導性に作用するORAIPを単離・同定する過程で、酸化ストレスに反応して放出される生理活性因子として心筋細胞保護的に作用するcyclophilin A (CyPA)を同定した。CyPAは心筋細胞においてMAPKやAktの活性化、Bcl-2の増加を起こしたが、繊維芽細胞に対してもBcl-2やBcl-XLを増加させる作用があることから、繊維芽細胞の増殖を促進することにより虚血再灌流後の繊維化を主体とするリモデリングに重要な役割を果たしているのではないかと考えられた。
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Research Products
(5 results)