2004 Fiscal Year Annual Research Report
幹細胞を用いた効率的な心筋細胞分化誘導法の開発と心不全に対する細胞移植治療の試み
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15390242
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
門前 幸志郎 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (10359622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 同文 東京大学, 医学部附属病院, 寄付講座教員(客員助教授) (80313104)
山崎 力 東京大学, 医学部附属病院, 科学技術振興特任教員(客員教授) (60251245)
永井 良三 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60207975)
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Keywords | HMGA / P19CL6細胞 / 心筋細胞分化 / BMP / Smad / Csx / Nkx2-5 / MEF2 / 分子生物学 |
Research Abstract |
我々は前年度よりHigh-mobility-group protein A (HMGA)ファミリーが心筋分化において果たす分子的役割について研究している。HMGAファミリーはDNA上のA/Tに富む部位を認識してクロマチン構造を変化させ、さらに他の転写因子と会合して複合体を形成することによって遺伝子の発現を制御する転写因子である。心筋分化のモデル細胞であるP19CL6細胞におけるHMGA2の発現は心筋への分化誘導後に豊富に認められた。HMGA2を恒常的に過剰発現する細胞株は元来のP19CL6細胞よりも高い心筋分化能を呈したが、その変異体を過剰発現する細胞株では心筋分化が著しく抑制された。またCsx/Nkx2-5のプロモータ上の進化上保存された配列に対して、BMPシグナルに関与する転写因子SmadとHMGA2が複合体を形成して結合し、その転写活性化をsynergisticに増強することがわかった。また生体におけるHMGA2の役割を調べるため、アフリカツメガエル胚にHMGA2を発現させたところ、心臓領域が拡大することが示された。これらの結果から、HMGA2は少なくとも一部はBMP-Smad-Csx/Nkx2-5のカスケードに作用することで心筋細胞分化を促進することが示唆された。また我々は発生途上の心筋におけるHMGA2の会合因子を同定するため、マウス胚のcDNAライブラリを利用したYeast two hybrid法を行い、MEF2ファミリーなど重要な心筋転写因子がHMGA2に会合することを見出した。現在その心筋分化における分子機構を解明すべく研究を進めている。今後は以上の知見を利用した心疾患の病態解明や心筋再生への応用が期待される。
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Research Products
(5 results)