2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15390256
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
曽根 三郎 徳島大学, 医学部, 教授 (40145024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 憲治 徳島大学, 医学部, 助教授 (70207166)
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Keywords | 放射線肺臓炎 / CD13 / Aminopeptidase N / 肺胞マクロファージ / Bestatin |
Research Abstract |
申請者は放射線肺臓炎動物モデルを作製し、放射線療法の副作用としてみられる放射線照射部位の肺組織傷害とそれに引き続く間質性肺炎ならびに肺線維症の分子病態を解明するごとで、本症の分子標的治療法の開発をめざした研究を進めている。申請者は、動物用X線照射装置(MBR-1520R-3)を用いた基礎的検討で、マウスおよびラット肺に放射線を一回照射することで人の放射線照射肺と類似した線維化病変を作製できることを組織学的に確認した。ラットに関しては低照射量でも容易に放射線肺障害を引き起こすことができるが、マウスは放射線に対して抵抗性であり、高い照射量(20Gy)が必要であることが分かった。本研究ではCD13/aminopeptidase Nを標的分子とした研究を行なっている。CD13/aminopeptidase Nは単球/マクロファージ、線維芽細胞、肺胞上皮細胞などに広く発現している膜結合型プロテアーゼであり、我々の基礎的見当では放射線肺臓炎を発症したラットの肺胞マクロファージにその発現の増強がみられた。CD13/aminopeptidase Nがリンパ球遊走活性をもつことは申請者らによって見出されていることから、本プロテアーゼが放射線肺臓炎におけるリンパ球炎症に関与している可能性が示唆された。そこで、現在、放射線動物モデルに対してCD13/aminopeptidase N阻害薬であるBestatinの有効性についての検討を行なっている。有効性の有無、さらにはその投与量、投与時期、投与期間および投与経路(静脈内・経口)などを組織学的に判定している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yamamoto, A., Sone, S.: "A Third-Generation Matrix Metalloproteinase (MMP) Inhibitor (ONO-4817)"Int J Cancer. 103・6. 822-828 (2003)
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[Publications] Kanematsu, T., Sone, S.: "Phosphorylation, but not overexpression, of epidermal growth factor Receptor"Oncol Res. 13・5. 289-298 (2003)
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[Publications] Mitani, K., Sone, S.: "Soluble Fas in malignant pleural effusion and its expression"Cancer Sci. 94・3. 302-307 (2003)
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[Publications] Tada, H., Tani, K., Sone, S.: "Increased binding and chemotactic capacities of PDGF-BB"Ratiat Res. 159・6. 805-811 (2003)
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[Publications] Kakiuchi, S., Sone, S.: "Expression profiles of non-small cell lung cancers on cDNA micro-Arrays"Oncogene 22(14):2192-2205,2003. 22・14. 2192-2205 (2003)
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[Publications] Motoki, Y., Tani, K., Sone, S.: "The expression of chemokine receptor CXCR3:relevance to disease"Mod Rheumatol. 13・2. 114-120 (2003)