2003 Fiscal Year Annual Research Report
慢性気道炎症関連遺伝子群のプロモーター多型の同定とその気道上皮における発現解析
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15390262
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Research Institution | Research Institute, International Medical Center of Japan |
Principal Investigator |
慶長 直人 国立国際医療センター, 研究所・呼吸器疾患研究部, 部長 (80332386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土方 美奈子 国立国際医療センター, 研究所・呼吸器疾患研究部, 室長 (90332387)
中田 光 国立国際医療センター, 研究所・呼吸器疾患研究部, 室長 (80207802)
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Keywords | 慢性気道炎症 / 気道粘膜防御 / 遺伝子多型 / ムチン / ヒト気管支上皮細胞気相・液相培養 |
Research Abstract |
本研究は、慢性気道炎症・感染症の病態に関連し、気道粘膜防御に関与する遺伝子群の遺伝子多型を明らかにし、その疾患との関連および機能解析を行うことを目的にするものであるが、本年度はまず、ムチン遺伝子ファミリーの(MUC1,2,4,5AC,5B,8)とデフェンシンファミリーの(DEFB1,DEFB2)についてプロモーター領域をDNAよりPCR増幅し、直接シーケンス法にて遺伝子変異を同定した。その結果、JSNP等の既存のデータベースに既に登録されている遺伝子変異以外に、多くの新規遺伝子変異が同定された。慢性気道炎症を特徴とするびまん性汎細気管支炎について、症例対照研究により、遺伝子変異の頻度を比較したところ、MUC5Bのプロモーター多型の中に疾患と関連する変異が存在することが判明した。疾患と関連する変異は複数個認められたので、EMアルゴリズムを用いてハプロタイプを推定し、更に一本鎖DNAコンフォメーション多型解析法を応用した方法でハプロタイプの直接推定を行った。連鎖不平衡の弱い領域では、推定だけでは不十分であるが、連鎖不平衡の強い領域では、かなり正確にハプロタイプ頻度が推定されることが、推定値と実験決定値を比較することにより明確に示された。さらに特定のハプロタイプとハプロタイプを代表する遺伝子変異が、もっとも疾患と強く関連することが示された。 また本年度は、ヒト粘液産生細胞株を用いて、上記プロモーター活性を検討する系(ルシフェラーゼアッセイ)を確立するとともに、より、生理的な系として、手術材料よりヒト気管支上皮細胞の初代培養を得て、気相・液相培養による線毛上皮の再分化の系を確立し、RT/PCRと免疫細胞染色をそれぞれ用いて、MUC5Bの遺伝子発現と蛋白発現がともに線毛上皮の分化に伴い増強することを確認した。
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Research Products
(1 results)